中国・YixingのAncient South Street 紫砂ウェアが育った古い通り
中国東部の都市・Yixing(イーシン)の中心を走る「Ancient South Street」は、特有の粘土「zisha clay」を使ったzishaウェア(紫砂ウェア)の発祥地として語り継がれてきた場所です。何世紀にもわたり工房が立ち並び、2025年の今も職人たちの手仕事が続いています。
Yixingの心臓部を貫く古い通り
英語での説明によると、「Ancient South Street」はYixingの「heart(心臓部)」を走る通りです。街の中心部を縫うように延びるこの道沿いに、工房が立ち並び、長く地域の暮らしと工芸文化を結びつけてきました。
通りの名前にある「Ancient(古い)」という言葉が示すように、ここは新しく作られた観光街ではなく、時間の積み重ねのうえに成り立つ生活の場です。その日常の中に、zishaウェアづくりの現場が息づいています。
zishaウェアの「揺りかご」として
Ancient South Streetは、zisha clayの工芸が育まれた「揺りかご」とされています。zisha clayとは、この地域で使われてきた特有の粘土で、その粘土から作られる陶器がzishaウェアです。
通りには、何世紀にもわたって工房が並び、職人たちがzishaウェアづくりの技を磨いてきました。基礎的な技から細やかな仕上げまで、ひとつひとつの工程が積み重ねられることで、作品に独自の質感や表情が生まれていきます。
2025年も続く、職人たちの日常
説明文によれば、曲がりくねった小路を今歩いても、熟練した職人たちが作品を生み出す現場に出会うことができます。ここでつくられるzishaウェアは、「celebrated works of art(称賛される芸術作品)」として評価されてきました。
重要なのは、その制作が資料館や展示室ではなく、通りに面した工房という日常の空間で続いていることです。道を行き交う人びとと職人の距離が近いからこそ、技と文化が生活の中で受け継がれていきます。
クラフトと都市が重なる場所として考える
Ancient South Streetの姿は、クラフトと都市の関係について考えるきっかけにもなります。街の中心部に工房が集まり、長い時間をかけて技が磨かれてきたという構図は、多くのものづくりの都市にも通じるものがあります。
大量生産の製品があふれる一方で、時間と手間をかけた手工芸への関心も世界的に高まりつつあります。歴史を背負った通りに今も職人の手仕事が残っていることは、「早く、安く」だけではない価値観を示す例としても注目できます。
国際ニュースとしての視点
国際ニュースとして見たとき、YixingのAncient South Streetは、中国東部の一地域の話題を越え、伝統工芸と地域社会の関係を考える手がかりになります。工芸の発祥地とされる通りが、2025年現在も「生きた現場」であり続けているという点は、多くの国や地域に共通する課題と響き合います。
私たちが暮らす街でも、古くから続く商店街や職人街があります。Yixingの事例は、そうした場所を単に「ノスタルジーの対象」として見るのではなく、今の生活の中でどう生かしていくのかを考えるヒントになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








