北京・Central Green Forest Park 産業跡地が森になるとき video poster
北京の歴史ある大運河のそばに広がる「Central Green Forest Park(中央グリーンフォレストパーク)」は、かつての産業廃墟を森へと生まれ変わらせた都市公園です。11平方キロメートルを超える広大な敷地のうち、森林率は85%を超え、劇場や博物館、図書館といった文化施設も備えた、この街の「新しい顔」となりつつあります。
産業跡地が「森」に:Central Green Forest Parkとは
公園が整備される前、この一帯は工場跡地などが広がる産業用地で、「使われなくなった広い土地」でありながら、環境面では課題を抱えたエリアでした。そこが行政による長期的な整備によって、現在では11平方キロメートルを超えるエリアのうち森林が85%以上を占める「都市の森」へと姿を変えています。
名前の通り、Central Green Forest Parkは「中心部にある緑の森」をコンセプトに、自然と人の活動が共存できる空間づくりをめざしています。歴史あるグランドキャナル(大運河)沿いの立地は、かつての物流拠点から、いまは人びとが自然に触れながら過ごす場へと役割を変えています。
エコロジー×文化×レジャーが同居する空間
この公園の特徴は、単なる「緑地」ではなく、エコロジー、文化、レクリエーションが一体となった設計にあります。豊かな森や水辺の景観の中に、劇場、博物館、図書館といった文化施設が点在し、自然の中で学び、楽しみ、くつろぐことができるよう工夫されています。
- 森林率85%超の広大な緑のネットワーク
- 劇場・博物館・図書館など、多様な文化施設
- 散策路や広場など、日常的な憩いの場
こうした都市公園は、散歩やジョギング、読書など、日常のさまざまな過ごし方を受け止める場になります。Central Green Forest Parkもまた、自然の中で静かに時間を過ごしたい人びとと、都市の活力をつなぐハブの一つといえる存在です。
北京が示す「都市と自然の共生」モデル
Central Green Forest Parkは、現在の北京がめざす都市づくりの方向性を象徴するプロジェクトです。かつての産業空間を、森を中心とした公共空間に変えたこの取り組みは、エコロジカルな復元と都市の活力を両立させようとする姿勢を、具体的な形にしています。
世界の大都市では、使われなくなった工場や広大な敷地を、住宅や商業施設に転用するケースも少なくありません。その中でCentral Green Forest Parkのように、大部分を森林として残しながら文化施設を組み合わせる手法は、「自然を主役にした再開発」の一つのモデルとして注目できます。産業の記憶を消してしまうのではなく、緑と文化を通じて新しい物語を重ねていくアプローチとも言えます。
日本の都市再生へのヒント
日本でも、港湾部や工業地帯などの再開発に関心を持つ読者は多いはずです。国際ニュースとしてこの公園の事例を眺めると、次のような視点が見えてきます。
- 広い跡地を、一気に建物で埋めるのではなく、長期的に機能する「都市の森」として位置づける発想
- 自然と文化施設を近接させ、学びと余暇を同じ場所で体験できるようにする設計
- 歴史的な運河や地形といった「土地の記憶」を、公園づくりに生かす姿勢
中央グリーンフォレストパークのような事例は、単なる公園の紹介にとどまらず、「都市の余白をどう使うか」という問いを私たちに投げかけています。
なぜいま、この公園を伝えるのか
気候変動やヒートアイランド現象が課題となる中で、都市の緑地は、景観のためだけでなく、生活インフラとして重要性を増しています。歴史ある運河のそばで、産業跡地が森に生まれ変わったCentral Green Forest Parkは、自然と都市生活がともに息づく未来像を、具体的な風景として見せてくれる存在です。
北京発のこうした動きを、信頼できる日本語の国際ニュースとして丁寧に追いかけていくことは、私たち自身の住む街のあり方を考え直すきっかけにもなります。中央グリーンフォレストパークの物語は、その一つの入口と言えるでしょう。
Reference(s):
Central Green Forest Park: Industrial relics reborn as nature
cgtn.com








