China Toy ExpoでIPライセンス市場が急成長 上海で4展示会同時開催 video poster
今年10月15日に中国・上海で開幕した「China Toy Expo」では、玩具とベビー・子ども向け製品の国際見本市にあわせて、知的財産(IP)ライセンス市場の存在感が一気に高まったことが注目されています。
上海で開幕したCTJPA「Four Expos」とは
China Toy and Juvenile Products Association(CTJPA)が主催する「Four Expos」は、上海で行われた大型イベント「China Toy Expo」の一部として開催されました。会場では、CTE、CLE、CKE、CPEという4つの展示会が同時進行する形で実施され、玩具からジュブナイル製品まで、関連する幅広いプレーヤーが一堂に集まりました。
この「Four Expos」は、単に新製品を並べる場ではなく、ブランドとキャラクター、そしてメーカーや小売りをつなぐビジネスの「ハブ」として機能している点が特徴です。その中心にあるのが、IPライセンス市場の広がりです。
2,600超の公式ライセンスIPが集結
今回のChina Toy Expoでは、世界中から2,600を超える公式ライセンスIP(知的財産)が集まりました。ディズニー、ポケモン、ウルトラマンなど、日本の読者にもなじみの深いキャラクターが名を連ね、グローバルIPが中国市場を重要な舞台と見ていることがうかがえます。
玩具そのものだけでなく、文具、アパレル、生活雑貨、ベビー用品など、幅広いカテゴリーでIPが活用されていることもポイントです。キャラクターの世界観を生かした商品展開が、消費者にとっての「選ぶ理由」や「買いたくなるストーリー」につながっています。
CLEで国際出展が65%増 ライセンス市場の拡大を象徴
Four Exposの一つである「CLE(China Licensing Expo)」は、IPライセンスを専門に扱う見本市です。このCLEでは、国際的な出展者が65%増加し、海外企業にとっても重要な商談の場として存在感を高めました。
国際出展が大きく伸びたことは、次のような変化を示していると考えられます。
- 海外ブランドが中国市場のライセンスビジネスを戦略的に重視し始めている
- キャラクターやブランドを軸にした長期的なパートナーシップのニーズが高まっている
- 玩具・ベビー関連だけでなく、ライフスタイル全体に広がるIP活用の余地が大きい
CLEは、文化・エンターテインメントと日常の消費財を橋渡しする役割を担い、IPライセンス市場の拡大を象徴する場となっています。
IPコラボとデジタルマーケティングが変える「遊び」のかたち
今回のChina Toy Expoでは、IPコラボレーションとデジタルマーケティングが、玩具・ジュブナイル製品のエコシステム全体に変化をもたらしている様子も浮き彫りになりました。
IPライセンスの活用には、次のような特徴があります。
- クロスオーバー企画:玩具×ファッション、ベビー用品×人気キャラクターなど、異なるカテゴリー同士のコラボで新しい商品価値を生む
- デジタル発信:動画配信プラットフォームやSNSを通じて、ストーリー性のあるマーケティングを展開し、ファンとの接点を増やす
- エコシステム化:キャラクターや物語を、玩具、イベント、オンラインコンテンツなど複数のチャネルで展開し、長く楽しめるブランド体験を作る
こうした動きにより、IPは単なる「キャラクターの貸し出し」ではなく、企業と消費者をつなぐプラットフォームのような役割を果たしつつあります。
日本の企業・クリエイターにとっての示唆
中国・上海での動きは、日本の企業やクリエイターにとっても無関係ではありません。世界のIPが一堂に会し、ライセンスとコラボレーションを起点に成長を目指す姿は、今後のビジネスモデルを考えるうえで重要なヒントになります。
例えば、次のような視点が挙げられます。
- 自社キャラクターやブランドIPを、玩具やグッズに限定せず、幅広いカテゴリーでどう活用できるか
- デジタルコンテンツとリアルな商品を組み合わせて、ファンとの継続的な関係をどう築くか
- アジア市場全体を見据えたIP戦略の中で、中国・上海のようなハブ都市をどう位置づけるか
IPライセンスは、クリエイティブ産業と製造業、小売りをつなぐ共通言語になりつつあります。今回のChina Toy Expoは、その流れが一段と加速していることを示したと言えるでしょう。
これから注目したいポイント
今年のChina Toy ExpoとFour Exposが浮き彫りにしたのは、「IPを軸にしたエコシステムづくり」が今後の競争力を左右するという現実です。今後も次のような点が注目されます。
- 国際IPと中国市場の連携がどこまで深まるか
- デジタルマーケティングの進化により、子どもと保護者の購買行動がどう変わるか
- 玩具・ジュブナイル製品企業が、IPを長期的なブランド戦略の中にどう組み込むか
IPライセンスをめぐる動きは、エンターテインメントとビジネス、そして日常の暮らしの接点をこれからも大きく変えていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








