フィンランド北部ラップランドで冬の嵐、欠航相次ぎ約1000人足止め
フィンランド北部ラップランドを週末に襲った冬の嵐で、空の便が乱れ、観光シーズンのさなかに多くの旅行者が足止めされました。空港では臨時の受け入れ措置が取られ、影響は週明けの月曜日(きのう)まで続いたと報じられています。
何が起きた? 週末の嵐で欠航・遅延が連鎖
フィンランドの空港運営会社フィナヴィア(Finavia)によると、ラップランドの中心都市ロヴァニエミを発着する便で、およそ20便が欠航または遅延となりました。冬の観光客の玄関口でもあるキッティラ空港、イヴァロ空港では、悪天候のため数時間にわたり運航を停止し、その後、土曜夜にかけて運航を再開したとされています。
フィンランドのメディアは、月曜日時点で約1,000人がラップランドからの出発便を待っていたと伝えました。
空港は「旧ターミナル再開」…赤十字も支援
ロヴァニエミ空港では混雑を和らげるため、フィナヴィアが使用停止となっていた古いターミナル区域を再び開放し、待機スペースを拡張しました。夜通し空港に残らざるを得ない人も出たため、フィンランド赤十字が毛布やマットレスを提供したということです。
ちょうどラップランドが冬の繁忙期に入っていることもあり、地元メディアは宿泊施設の空きが限られていたと報じています。
なぜ「代替機」がすぐ用意できないのか
フィナヴィアで地方空港を担当する上級副社長のヘンリ・ハンソン氏は、欠航時の代替交通や一時宿泊の手配は航空会社の責任だと説明しました。そのうえで、ラップランドは多くの航空会社にとって「季節性の強い遠隔地の目的地」であり、短時間で代替機を確保するのが難しい点を指摘しています。
停電と鉄道にも波及:被害はフィンランドとスウェーデンに
今回の嵐は、フィンランドでは「ハンネス(Hannes)」、スウェーデンでは「ヨハネス(Johannes)」と呼ばれ、交通だけでなくインフラにも影響しました。
- 停電(フィンランド):電力会社エレニア(Elenia)は「過去10年で最も深刻」な送電線被害だと説明。嵐のピークだった土曜日には約19万世帯が停電し、月曜日時点でも数万世帯が影響を受けていると報じられました。
- 停電(スウェーデン):およそ5万世帯で停電が発生。
- 鉄道(フィンランド):国鉄VRによると、長距離列車の遅れは最大7時間に達し、約1万人の利用者に影響が出ました。
スウェーデンでは倒木に関連する別々の事故で3人が死亡したと報じられています。一方、フィンランド側では同様の死亡事例は報告されていません。
「観光地の受け入れ力」と「極端気象」への備え
ラップランドは、雪景色やスキーリゾート、サンタクロースをテーマにした観光要素などで知られる冬の一大観光地です。今回の混乱を受け、地元メディアでは繁忙期の非常時対応(混雑時の動線、待機場所、宿泊・移動の代替手段など)をどこまで用意できるのか、という論点も浮上しました。
観光振興機関「ビジット・ロヴァニエミ(Visit Rovaniemi)」のサンナ・カルッカイネンCEOは地元紙に対し、極端な気象事象が増えるなかで、ラップランドは備えを強化すべきだと語ったとされています。
空港の運航判断、宿泊の逼迫、停電復旧、そして移動手段の確保。冬の旅の魅力が大きい地域ほど、トラブル時の“受け皿”が同時に試される——そんな構図が、今回あらためて可視化された形です。
Reference(s):
cgtn.com








