成都・錦里古街で味わう1800年の時間旅行 video poster
中国本土の都市・成都にあるJinli Ancient Street(錦里古街)は、約1800年の歴史を持つとされる古い通りです。石畳の路地を歩くと、伝統と現代のにぎわいが重なり合う独特の空気に包まれ、まるで時間旅行をしているような感覚を味わえます。
錦里古街とは? 成都に残る約1800年の通り
Jinli Ancient Street(錦里古街)は、約1800年前、絹の錦織物の取引で知られたにぎやかな市場として始まったとされています。長い歴史の中で姿を変えながらも、人びとが集まり、物を売り買いし、交流する場であり続けてきました。
現在の錦里古街では、昔ながらの雰囲気を残した石畳の路地が続き、その両側にはさまざまな店や屋台が並んでいます。歴史ある通りでありながら、2025年の今も、観光客や地元の人びとが行き交う生活の一部として息づいています。
石畳を歩きながら出会う「生きた文化」
錦里古街の魅力は、単に古い建物を眺めることではなく、路地を歩くなかで出会う「生きた文化」にあります。歩いているだけで、音・色・においが重なり合う、全身で味わう体験になります。
路上で楽しむストリートパフォーマンス
通りのあちこちでは、さまざまなストリートパフォーマンスが行われています。音楽や演舞などが路地の一角で始まり、人びとが自然と立ち止まって輪になっていきます。劇場のように席に座って鑑賞するのではなく、通りすがりの人が観客になり、また歩き出していくところに、この場所ならではのライブ感があります。
華やかな衣装をまとった人びと
錦里古街を歩いていると、華やかな衣装をまとった人びととすれ違います。色鮮やかな布や細かな刺繍が施された衣装は、通り全体を一つの舞台のように演出します。観光客であっても、こうした姿を目にするだけで、自分が日常とは少し違う時間と空間に入り込んだような感覚になります。
耳そうじという日常の一コマ
錦里古街の風景の一つとして印象的なのが、通りで耳そうじを受けている人びとの姿です。買い物をする人と、椅子に座って耳そうじをしてもらう人が同じ空間にいることで、観光と日常の境界がゆるやかに溶けあったような雰囲気が生まれています。訪れる側にとっては珍しく映るこの光景も、通りにとってはごく自然な風景の一部です。
屋台グルメと土産物店
通り沿いには、屋台のような食べ物の店や、土産物店がずらりと並びます。食べ歩きを楽しむ人、土産を選ぶ人、その間を縫うように歩く人たちが入り交じり、視線の先には常に新しい「何か」が現れます。こうしたにぎわいそのものが、古い市場から続く通りの記憶を今につなげているといえるでしょう。
歴史ある通りを歩くときの3つの視点
観光地として知られる場所であっても、少し視点を変えるだけで見えるものが変わります。錦里古街のような歴史ある通りを歩くとき、こんな点を意識してみると理解が深まります。
- 過去を想像する:かつて絹織物の市場としてにぎわっていた時代、この通りをどのような人びとが歩いていたのかを思い描いてみる。
- 今を観察する:ストリートパフォーマンスや耳そうじ、屋台でのやりとりなど、現在ここで起きている出来事を「生活」として眺めてみる。
- 演出と自然さを見比べる:観光客向けに整えられた部分と、現地の人びとの日常がそのまま現れている部分を見分けようと意識してみる。
こうした見方を試すことで、錦里古街は単なる「写真映えスポット」ではなく、過去と現在が重なり合う一つの社会空間として立ち上がってきます。
2025年の今、成都の通りから何を学べるか
グローバル化が進む2025年の今、世界の都市は互いにつながりながらも、それぞれ固有の歴史と文化を抱えています。錦里古街のような場所は、その土地の文化を一度に凝縮して体験できる「窓」のような存在です。
日本語で国際ニュースや中国本土の動きを追いかける読者にとっても、こうした通りの姿を知ることは、ニュースの背景にある人びとの暮らしや価値観をイメージする手がかりになります。政治や経済のニュースだけでは見えにくい、その土地の日常の手触りを想像するきっかけにもなるでしょう。
石畳の感触、路上に響く音、屋台のにおい。錦里古街をめぐるイメージに、自分なりの問いを重ねてみることが、2025年の私たちにできる小さな「国際理解」の一歩なのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








