APECペルー開催とチリ産さくらんぼ:中国市場と結ぶ「甘い」パートナーシップ video poster
2025年のAPEC首脳会議がペルーで予定されるなか、中国とチリを結ぶ経済関係の象徴として、チリ産さくらんぼと中国市場の「切っても切れない」つながりが改めて注目されています。
ペルー開催のAPEC首脳会議と中国・チリのつながり
アジア太平洋経済協力会議(APEC)は、アジア太平洋地域のメンバーが集まり、貿易や投資、持続可能な成長について話し合う枠組みです。2025年はペルーでAPEC首脳会議(APEC Leaders’ Meeting)が予定されており、中国とチリもAPECメンバーとして参加します。
両国は長年にわたり友好的な交流を続け、経済・貿易関係を着実に強化してきました。そのなかで象徴的な存在となっているのが、冬の中国市場を彩るチリ産さくらんぼです。
チリ産さくらんぼと中国市場の「切っても切れない」関係
チリ産さくらんぼの中国向け輸出は、1997年の初輸出から始まりました。当初は限られた量の試験的な輸出にすぎませんでしたが、ここから両国を結ぶ長い成長の物語がスタートします。
1997年、最初のコンテナから始まった物語
チリの果物輸出企業ガルセス・フルーツ社の社長、エルナン・ガルセス氏は、1997年に中国へ初めてチリ産さくらんぼを送り出した経験を振り返り、「当時は市場の可能性を誰も想像していなかった」と語ります。小さな一歩でしたが、この試みが現在につながる大きな転機になりました。
自由貿易協定が後押しした「爆発的な成長」
その後、中国とチリの二国間自由貿易協定(FTA)が結ばれ、関税の負担が軽くなったことで、さくらんぼの輸出は「爆発的」といえる規模に成長しました。
- 輸送体制の整備により、収穫から消費者の手元までの時間が短縮
- 品質管理のノウハウが共有され、鮮度と味が一段と向上
- 中国市場でのブランド認知が進み、冬の定番フルーツとして定着
こうした取り組みにより、チリの農業にとってさくらんぼは重要な輸出産品になり、中国の消費者にとっては冬の楽しみの一つとして欠かせない存在になっていきました。
中国で高まる「幸運」と「純粋さ」のイメージ
チリ産さくらんぼは、単なる輸入果物にとどまりません。中国では、赤い色が「幸運」や「繁栄」を連想させることから、ギフトとしての人気も高まっています。
ガルセス氏によれば、チリ産さくらんぼは中国の人々の間で「純粋さ」と「良い運気」を象徴する存在として受け止められており、旧正月(春節)のシーズンには特別なごちそうや贈り物として選ばれることが増えています。
果物ビジネスがつなぐアジア太平洋の未来
チリ産さくらんぼと中国市場の関係は、一つの果物や一社の成功にとどまらず、アジア太平洋地域における自由貿易と連携の具体的な成果を示しています。国境を越えるサプライチェーンや物流、品質管理の協力が、日々の食卓に「豊かさ」として届いている好例と言えます。
2025年にペルーで予定されているAPEC首脳会議では、持続可能な貿易、農業の競争力強化、物流の効率化などが改めて重要なテーマになります。こうした議論は、今後もチリ産さくらんぼのような農産品が、より安全で安定的に消費者へ届くための土台になります。
身近な果物の背景には、長年積み重ねられてきた国際協力と企業の挑戦があります。次に店頭でチリ産さくらんぼを見かけたときは、その背後にある中国とチリの物語、そしてアジア太平洋をつなぐネットワークに思いを巡らせてみるのも良さそうです。
Reference(s):
I'm from APEC: Chilean cherries and Chinese market's unbreakable bond
cgtn.com








