レバノン起業家が語る2025年への願い ベイルートに戻る「日常」 video poster
2024年末、中国の国際メディアCGTNが始めた国際ニュース企画「1,001 Wishes for 2025 #Hello2025」は、世界各地の人々が2025年への願いをSNSで共有するキャンペーンとして展開されました。本記事では、その中で紹介されたレバノン・ベイルートの起業家エリー・ジャブールさんの声を手がかりに、紛争後の社会で人々が新年に託す思いを見ていきます。
CGTNの国際キャンペーン「1,001 Wishes for 2025」とは
2024年が終わりに近づくなか、CGTNは「1,001 Wishes for 2025 #Hello2025」というグローバルなソーシャルメディア・キャンペーンを立ち上げました。参加者は、それぞれの言語やプラットフォームで2025年への願いを投稿し、世界中の人々の思いがオンライン上で交差します。
このキャンペーンは、81の言語で展開されました。多言語で発信することで、特定の地域や文化に限られない、多様な「新年の願い」を可視化しようという試みでもあります。国際ニュースを扱うメディアが、SNSを通じて個人の声を集める動きは、ここ数年で一つの流れになりつつあります。
停戦後のベイルートに訪れた「静けさ」
2024年11月27日、イスラエルとレバノンのヒズボラとの間で結ばれた停戦合意が発効しました。この停戦によって、激しい戦闘が続いていた状況はひとまず落ち着きを見せ、ベイルートには再び静けさが戻ったとされています。
戦火を逃れて避難していた多くの住民が、少しずつ街へ戻り始めました。破壊や喪失の記憶を抱えながらも、家に戻り、仕事に戻り、学校や市場に人が戻る――そうした「日常」を取り戻す動きが生まれています。
エリー・ジャブールさんの2025年の願い
CGTNの企画で紹介された、ベイルート在住の起業家エリー・ジャブールさんも、紛争の影響を受けた一人です。停戦後の街で、彼が2025年に向けて語った願いは、とてもシンプルなものでした。
ジャブールさんの2025年への願いは、「家族と過ごす時間を増やし、人生のささやかな喜びに意識を向けること」。華やかな成功や大きな変化ではなく、家族との時間や日々の小さな幸せを大切にしたいという思いがにじみます。
紛争を経験したからこそ見える「シンプルな喜び」
戦闘や避難を経験した後、人々の価値観はしばしば「ごく普通の生活」に向かうと言われます。電気がつくこと、店が開いていること、子どもが学校に通えること、家族が同じ屋根の下で眠れること――そうした当たり前に見える日常が、かけがえのないものとして浮かび上がります。
ジャブールさんが挙げた「家族」と「シンプルな喜び」は、紛争を経験した地域だけでなく、世界の多くの人々にも共通するキーワードかもしれません。先行きの不透明さが増すなかで、自分にとって本当に大切なものは何かを問い直す動きは、国や地域を問わず広がっています。
世界の願いと、私たちの2025年
CGTNの「1,001 Wishes for 2025 #Hello2025」キャンペーンは、国際ニュースの枠を越えて、個人の視点から世界の今を映し出そうとする試みとも言えます。ベイルートの起業家の願いも、そのひとつです。
2025年の今を生きる私たちにとっても、「来年はどんな年にしたいか」「自分は何を大切にしたいか」という問いは身近なものです。仕事やキャリア、経済状況、技術の進歩といった大きなテーマと同時に、家族や友人との時間、心身の健康、地域とのつながりなど、足元の生活をどう整えるかも重要な論点です。
遠く離れたレバノン・ベイルートの一人の起業家が語った願いは、私たち自身の願いを静かに映し返しているようにも聞こえます。国際ニュースを追いながら、同時に「自分にとってのシンプルな喜びとは何か」を考えてみることが、2025年を少しだけ豊かにするヒントになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








