ガザで医師の子ども9人死亡 勤務中の自宅空爆を現地証言 video poster
ガザ地区で最近起きたイスラエルによる空爆で、当直中だった女性医師アラー・アル=ナッジャルさんの自宅が攻撃され、10人いる子どものうち9人が死亡しました。現地からの証言は、今も続く戦闘が市民、とくに子どもたちの生活をどれほど突然奪うかを浮き彫りにしています。
何が起きたのか
現地を取材したCGTNのストリンガーによると、空爆はガザ南部の都市ハンユニスでアラー・アル=ナッジャルさんの自宅を直撃しました。自宅には子どもたちがいたとみられ、最年長でも12歳でした。10人のうち9人が死亡し、もう1人の子どもと夫は負傷しながらも生存が確認されています。
空爆当時、アラーさんはナッセル医療コンプレックス内のアル・タフリール病院で勤務中でした。小児科専門医として、ガザで続く戦闘による負傷者の治療にあたっていた最中に、自宅への攻撃が起きたとされています。
病院にいた母親が直面した現実
アラーさんは、日々増え続ける負傷した子どもたちを診察する立場にありながら、自らの家庭も標的となりました。彼女が病院で治療を続けている間に、自宅は瓦礫と化し、子どもたちの命が失われました。医療の現場で命を守ろうとする人が、同時に自分の家族を戦争で失うという、二重の悲劇が生じています。
「地区全体が揺れた」 義理の兄が語る爆発の瞬間
ハンユニスでCGTNの取材に応じた義理の兄アリ・アル=ナッジャルさんは、爆発の瞬間について証言しています。耳をつんざくような爆音が地区全体を揺らしたと話しており、異変に気づいてすぐに駆けつけたものの、アラーさんの自宅はすでに瓦礫の山となっていたといいます。
ガザの医療従事者が直面する現実
今回の事例は、戦闘地域で働く医療従事者が直面する過酷な現実を象徴しています。アラーさんは小児科専門医として、負傷した子どもたちの命を救おうとしていましたが、その同じ戦闘が、自分の子どもたちの命を奪いました。
市民の自宅が空爆にさらされるなかでは、どれだけ医療体制を維持しようとしても、安全な場所を確保すること自体が難しくなります。医療従事者は、患者を守る責務と、自分や家族の身を守る必要とのあいだで、厳しい選択を迫られています。
このニュースから何を考えるか
ガザから届いたこのニュースは、遠く離れた場所に住む私たちにとっても、「戦争の当事者は誰なのか」という問いを投げかけます。兵士だけでなく、子どもや家族、そして医療従事者のような市民が深刻な被害を受けている現実があります。
日々流れてくる国際ニュースの一つとして通り過ぎてしまうこともできますが、一人ひとりの生活や家族の物語に目を向けることで、数字や地名だけでは見えてこない戦争の重さが伝わってきます。まずは事実を知り続けることが、遠い地で起きている出来事を自分ごととして考える小さな一歩になるのではないでしょうか。
Reference(s):
Stringer Dispatch: Israeli strike on Gaza kills 9 of doctor's children
cgtn.com








