米裁判所、ハーバードの留学生受け入れを容認 トランプ政権に一時差し止め
米国の国際ニュースとして注目されるのが、トランプ政権によるハーバード大学への圧力と、それに対する連邦裁判所の判断です。米連邦判事が、ハーバード大学による留学生受け入れを当面認める決定を出しました。
米連邦判事、トランプ政権の措置を一時差し止め
現地時間の金曜日、米マサチューセッツ州の連邦地方裁判所で、アリソン・バロウズ判事がトランプ政権の対応を一部差し止めました。判事は、訴訟が決着するまでの間、ハーバード大学が引き続き留学生を受け入れる資格を維持できると判断しました。
これにより、およそ7,000人とされるハーバードの外国人留学生は、少なくとも当面は在籍を続けることができます。
発端:学生ビザ認定の取り消しと7,000人の留学生
今年5月22日、米国土安全保障省は、留学生や交換留学生の受け入れ機関を認定する学生・交流訪問者プログラム(Student and Exchange Visitor Program)におけるハーバード大学の認定を取り消しました。
この措置により、ハーバードに在籍していた約7,000人の外国人留学生は、他大学への転学を迫られるか、さもなければ米国に不法滞在していると見なされるリスクに直面しました。
ハーバードは「政治的報復」と主張
ハーバード大学は土安全保障省を相手取り提訴し、この認定取り消しは違法な報復だと主張しました。大学側によると、トランプ政権はキャンパスでの抗議活動、入学選考、採用などに関する大学の方針を見直すよう求め、それを拒んだことへの報復として措置が取られたとしています。
訴えが提起されて間もなく、バロウズ判事はこの措置を一時的に停止させました。その後、今年6月上旬には、トランプ大統領が別の法的根拠を掲げ、ハーバードに通う外国人学生の米国入国自体を禁じる新たな動きに出ましたが、これに対してもハーバードが法廷で異議を唱え、判事は再び一時差し止めを命じました。
大学と政権の対立が映し出すもの
保守派の一部からは、ハーバード大学がリベラルに偏りすぎている、ユダヤ系の人々への嫌がらせを容認しているといった批判が出ています。報道によると、トランプ政権はこうした不満を背景に、ハーバード向けの研究助成金を26億ドル以上削減し、連邦政府との契約を打ち切り、さらに非課税法人としての地位を取り消すと警告してきました。
今回の一連の動きは、単なる大学と政府の対立を超え、大学の自治や学問の自由、そして政治との距離をどう保つのかという、より大きなテーマを浮かび上がらせています。
国際学生と日本の読者にとっての意味
ハーバード大学には世界各地から留学生が集まっており、今回の判断は、彼らの学びと生活の継続を左右する問題でした。ビザ制度や認定制度が政治的な駆け引きと結びつくと、最も影響を受けるのは個々の学生です。
日本からの留学や米国の大学進学を考える人にとっても、大学と政権の関係、そして留学生政策がどのように変化しうるのかを知っておくことは重要です。今回の連邦地裁の決定は、最終判断ではなくあくまで暫定措置ですが、国際教育と学問の自由をめぐる議論が今後も続いていくことを示しています。
- 連邦判事は、訴訟中もハーバードの留学生受け入れ資格を維持する判断を示した
- 背景には、学生受け入れ認定の取り消しや入国禁止措置など一連の政策がある
- 大学と政権の緊張は、留学生の生活とキャリアに直接影響を与えうる
Reference(s):
cgtn.com








