イスラエル外相「ガザ恒久停戦は仮停戦合意が条件」 人質交渉の行方は
イスラエルのギデオン・サール外相が、水曜日の記者会見で「ガザの恒久停戦」はハマスとの仮停戦と人質取引の合意が前提になると発言しました。2023年10月に始まったガザでの武力衝突から2年以上が経つなか、停戦をめぐる新たな条件提示として注目されています。
イスラエル外相「恒久停戦は仮停戦成立が前提」
イスラエル外務省による声明によれば、サール外相はスロバキアの首都ブラチスラバで行われた共同記者会見で、ガザ情勢と停戦交渉について説明しました。会見はスロバキアのユライ・ブラナル外相との合同で行われました。
サール氏はここで、イスラエルはハマスとの人質取引とガザでの停戦に向けて「真剣に取り組んでいる」と強調。そのうえで、まずは一時的な停戦と人質解放で合意が成立すれば、その後の恒久停戦について協議する用意があると述べました。
ドーハで続く60日間の仮停戦案交渉
サール氏はまた、イスラエル代表団がカタールのドーハに滞在し、ハマス側との間接協議を続けていることを明らかにしました。協議の焦点は、60日間の一時停戦案です。
- 停戦期間は60日間
- 10人の生存している人質の解放
- 数人分の遺体の返還
といった内容が含まれるとされています。今回の発言は、このような仮停戦と人質取引で合意がまとまれば、その先に恒久停戦の議論が本格化しうることを示した形です。
ワシントンでの首脳会談、人質問題が中心に
こうした発言の前後には、ベンヤミン・ネタニヤフ首相とドナルド・トランプ米大統領の会談が、ワシントンで2回行われています。2回目の会談は火曜日に開かれました。
ネタニヤフ氏は水曜日に公開したビデオ声明の中で、ワシントンでの協議は「人質を解放するための取り組み」が中心だったと説明しました。ただし、これまでのところ、交渉に大きな突破口が開かれたとの発表はありません。
イスラエルの軍事目標とガザの被害
ネタニヤフ氏は同じ声明で、イスラエル軍のガザでの軍事作戦についても言及しました。作戦の目的として、
- 生存している人質と遺体を含むすべての人質の帰還
- ハマスの軍事能力と統治能力の排除
を挙げ、「これらの目標を達成する決意は揺るがない」と述べています。
イスラエルは2023年10月7日、約1,200人が死亡し、約250人が拉致されたとされるハマスの奇襲攻撃を受けた後、ガザでの大規模な軍事作戦を開始しました。ガザ側の当局によると、これまでに少なくとも5万7,000人が死亡し、ガザ地区の建物のおよそ7割と多くのインフラが破壊され、封鎖された地域では深刻な飢餓も広がっています。
「恒久停戦」発言が示すもの
今回のサール外相の発言は、条件付きとはいえ、イスラエル側から明確に「恒久停戦」を交渉のテーブルに載せる姿勢を示したものと受け止められます。
ポイントを整理すると、次のようになります。
- イスラエルは、まず60日間の仮停戦と人質取引での合意を優先している。
- その合意が成立した場合に限り、恒久停戦の協議に進む用意を示している。
- 合意に至らなければ、軍事作戦と人質の危機が長期化するリスクが残る。
2023年から続くガザでの衝突は、すでに甚大な被害をもたらしており、人質の家族やガザの住民を含む多くの人々が、一刻も早い停戦と人道的な緩和策を求めています。今回の「恒久停戦」発言が、実際に停戦と人質解放への道筋を開く一歩となるのかどうか、今後の交渉の行方が注目されます。
Reference(s):
Israel says permanent Gaza ceasefire hinges on reaching temporary deal
cgtn.com








