中国本土の李強首相、国務院会議で15次五カ年計画初年度の重点を確認
中国本土の李強首相は2026年2月24日(火)、国務院の常務会議(執行会議)を主宰し、春節(旧正月)連休後の政府業務の進め方や、複数の政策文書案を集中的に点検しました。2026年は第15次五カ年計画(2026〜2030年)の初年度にあたり、今年の目標と任務を軸に「実行の段取りを確実に整える」ことが強調されています。
春節明けの「通常運転」へ、政策の実装を加速
会議では、春節休暇後の政府業務について、各部門が年間目標と重点任務に集中し、政府の手配が現場で途切れないよう徹底する方針が示されました。大型連休の後は、行政・企業活動が本格化するタイミングでもあり、政策の「出し方」だけでなく「動かし方」が問われやすい局面です。
15次五カ年計画(2026〜2030)の初年度:焦点は“成長の新たな芽”
2026年が新たな五カ年計画期のスタートになることを踏まえ、会議は地方当局や企業が新たな成長ドライバー(新しい成長の源泉)を育てられるよう支援する必要性に言及しました。
また、市場の活力を継続的に高め、人々の暮らし向きを改善するため、より的を絞った政策措置を打ち出す方向性も示されています。ここでいう「的を絞る」は、幅広い一律支援ではなく、課題や対象を見定めた手当てを厚くする、という文脈で語られています。
「シルバー経済」と高齢者ケア:消費とサービスを同時に底上げ
会議が特に強調したテーマの一つが、シルバー経済(高齢者関連の消費・産業)と高齢者ケアサービスの強化です。高齢者の消費余地をさらに引き出すため、ニーズに合わせた消費シーンやビジネスモデルを育てるよう求めました。
会議で示された方向性(要点)
- 高齢者ケアサービスの「質の向上」
- サービスの「対象範囲の拡大」
- 高齢者が使いやすい消費シーン・ビジネスモデルの育成
高齢化に伴い、医療・介護・住まい・移動・デジタル支援などが一体で問われる場面が増えます。産業政策(消費喚起)と社会政策(ケアの整備)を同じ会議の中で並行して扱う点は、今期の政策運営の輪郭を示すものでもあります。
地域の消防体制を見直し:コミュニティでの備えを厚く
会議は、地域コミュニティにおける消防活動を強化するガイドラインを審議し、採択しました。コミュニティレベルの防火・消防安全の仕組みを改善し、住民の緊急時対応力(備え)を高める必要性が示されています。
大規模施設だけでなく、日常の生活圏で起きる火災・事故への備えを積み上げることは、都市化が進む地域ほど重要度が上がりやすい論点です。
水に関する法律改正案も前進、全国人民代表大会常務委へ
この日の会議では、水に関する法律の改正案(草案)も審議され、原則として承認されました。あわせて、全国人民代表大会(全人代)常務委員会に提出し、審議を求める決定が行われたとされています。
水資源は、生活インフラであると同時に、産業・農業・防災の基盤でもあります。法制度の手当てがどの領域(例えば利用、保全、管理責任など)に重点を置くのかは、今後の審議の焦点になりそうです。
今回の会議が示す“2026年の出発点”
今回の国務院常務会議は、春節明けの政策運営を整えつつ、15次五カ年計画の初年度として「成長の新局面(新たな成長ドライバー)」「高齢化対応(シルバー経済と介護)」「日常の安全(地域消防)」「基盤資源(水関連法制)」を同時に走らせる構図を映し出しました。2026年の政策が、どこで実感を伴って立ち上がってくるのか。今後の具体策の出方に注目が集まります。
Reference(s):
cgtn.com








