イランがホルムズ海峡封鎖を警告、米封鎖への報復で緊張急浮上
世界の石油輸送の要衝であるホルムズ海峡が、再び緊張の舞台となっています。イランの国会議長が、米国の海軍封鎖が続く場合、海峡の航行が保障されない可能性を示唆し、世界的なエネルギー供給と物流への影響が懸念されています。
議長が警告、「イランの許可」が条件
イランのモハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ国会議長は4月18日(土曜日)未明、ソーシャルメディアXへの投稿で強い姿勢を示しました。投稿は、ドナルド・トランプ米大統領が、イランが和平合意の全条件に同意したとする発言を「完全な虚偽」と否定する内容から始まっています。
ガーリーバーフ議長は特に、ホルムズ海峡の通行について「指定された航路」に基づき、「イランの許可」が条件になると強調しました。「彼らはこれらの嘘で戦争に勝てなかったし、交渉でもどこにも行き着かないだろう」と述べ、メディア戦や世論操作には動じないとの考えを示しました。
トランプ氏発言を巡る応酬
このやり取りの発端は、トランプ大統領が4月17日(金曜日)のCBSニュースのインタビューで語った内容です。大統領は、イランが「すべてに同意した」と述べ、濃縮ウランの除去協力も含め、米地上部隊の関与なしに合意が可能だと主張しました。また、合意が成立するまでイランの港に対する封鎖を続ける方針も示しています。
これに対し、イラン外務省報道官のエスマーイール・バガーイー氏は、濃縮ウランを国外へ移すことはなく、米国へ送ることは「一度も検討されたことがない」と即座に反論しました。
海峡の実効支配と現場の混乱
イラン軍と革命防衛隊(IRGC)も相次いで警告を発しています。IRGCは、「米国がイランへの船舶の航行の完全な自由を確保できない場合、ホルムズ海峡は厳格なイランの管理下に置かれる」と声明で述べ、米国によるいかなる約束違反にも「相応の対応」をするとしました。
現地では緊張が現実のものとなっています。英国海事貿易活動室(UKMTO)によれば、4月18日、オマーンの北東約20海里で、タンカーがイランIRGCに関連する2隻の銃艇から発砲されたとの報告がありました。タンカーと乗組員は無事とされています。
海運データも混乱を示しており、同日、約10隻の船舶がホルムズ海峡通過を試みたものの、後に引き返したと報じられています。イランのハータム・アル・アンビヤ中央司令部報道官は、海峡の管理は「以前の状態に戻った」とし、現在はイラン軍の確固たる管理下にあると述べました。
緊張緩和への道筋は
イラン最高国家保安会は4月18日の声明で、戦争が明確に終結し、地域に恒久的な平和が達成されるまで、ホルムズ海峡の交通を厳重に管理し続けると表明しました。また、米国が海軍封鎖などの手段で船舶の通行を妨害しようとする限り、それは停戦違反とみなし、戦略的な水路の条件付きかつ限定的な開放を停止すると付け加えています。
世界の海上貿易の約3分の1が通過するといわれるホルムズ海峡。イランと米国の間の政治的発言が、実際の海上交通と世界経済に直接的な影響を与える可能性が、改めて現実味を帯びています。
Reference(s):
Iran warns Strait of Hormuz may not stay open as tensions escalate
cgtn.com








