中国・ペルー文化交流イベント リマで開催 第31回APEC首脳会議に合わせて
第31回APEC経済指導者会議(APEC Leaders Meeting)が開かれているペルーの首都リマで、中国とペルーの文化交流イベントが開催されました。約200人が参加し、メディア・文化・学術の分野で両国のつながりを深める場となりました。
リマで開かれた中国・ペルー文化交流イベント
今回の文化交流イベントは、APEC経済指導者会議の開催地であるリマで、金曜日に行われました。会場にはペルーの政治、経済、文化、学術、メディアといった幅広い分野から、約200人が集まりました。
イベントは、中国メディアグループ(China Media Group/CMG)、ペルー大統領府戦略コミュニケーション・報道官室、ペルー国立ラジオ・テレビ協会が共同で主催しました。中国とペルーの公的機関やメディアが連携して場をつくった点が特徴です。
ボルアルテ大統領「二つの古代文明、兄弟であり友人」
ペルーのディナ・ボルアルテ大統領は、ビデオメッセージを寄せました。ボルアルテ大統領は、ペルーと中国はどちらも古代文明を持つ国であり、両国の人々は深い友情で結ばれた「兄弟であり友人」だと強調しました。
さらに、大統領は、両国の交流と協力は、世界における多文化の繁栄と発展に貢献すると述べました。経済や安全保障だけでなく、文化を通じたつながりが、国と国の関係を支える重要な要素であるというメッセージです。
CMG・慎海雄総裁が語った「文明間の対話」
CMGの慎海雄(シェン・ハイシオン)総裁も登壇し、文化交流の具体的な取り組みを紹介しました。慎総裁は、ラテンアメリカのパートナーとともに進めている共同プロジェクトを、「文明間の対話」を深める前向きな取り組みだと位置づけました。
イベントでは、次のような作品やシリーズが紹介されました。
- 北京市とリマ市の「姉妹都市」をテーマにした長編作品『Historias de ciudades hermanadas: Beijing y Lima』
- CGTNによる芸術シリーズ『Beauty of Shared Arts』の一環としての『Dialogues among Civilizations(文明間の対話)』
- 今後公開予定のシリーズ『Mutual Learning between Chinese and Peruvian Civilizations(中国とペルー文明の相互学習)』
これらの作品を通じて、都市どうしの物語、芸術を通じた交流、文明どうしの相互理解といったテーマが、映像というかたちで可視化されていきます。ニュースだけでは伝わりにくい「日常の姿」や「文化の奥行き」を共有する試みだと言えます。
メディア・大学・シンクタンクの連携を拡大
イベントの場では、CMGとペルー側の機関との間で、新たな協力も合意されました。対象となるのは、出版、大学、シンクタンク(政策研究機関)といった知的基盤を支える組織です。
具体的には、次の機関と協力を深めることが発表されました。
- ペルー国立出版グループ
- サンマルティン・デ・ポーレス大学(University of San Martin de Porres)
- ペルー国家高等研究センター(National Center for Higher Studies of Peru)
協力分野としては、
- ニュース交換(相互にニュースコンテンツを共有・放送する取り組み)
- 学術交流(研究者・学生の交流や共同研究など)
- シンクタンク研究(政策や国際問題に関する共同研究・分析)
が挙げられています。メディアだけでなく、大学や研究機関も巻き込むことで、両国の相互理解を多層的に深めていく狙いが見えてきます。
APECの場で文化交流が持つ意味
APEC経済指導者会議という国際会議のタイミングで、このような文化交流イベントが開催されたことにも注目が集まります。APECはアジア太平洋地域の経済協力の枠組みで、複数のメンバーが参加していますが、議題は貿易や投資だけではありません。
今回のイベントからは、次のようなポイントが読み取れます。
- 経済連携を支える「文化的な信頼」を高める場になっている
- メディア協力により、互いの社会や文化をよりバランスよく伝えられる可能性がある
- 大学やシンクタンクのネットワークが、長期的な政策協力や人材交流につながる余地がある
国際ニュースでは、ともすると対立や摩擦が強調されがちですが、その裏側では今回のような文化・教育・メディアの協力が静かに進んでいます。こうした積み重ねが、将来の対話のチャンネルを増やすことにつながるかもしれません。
アジアとラテンアメリカを結ぶ「物語」の力
中国とペルーという、一見遠く離れた二つの国を結びつけているものの一つが、「物語」です。姉妹都市を描いたドキュメンタリーや、文明間の相互学習をテーマにしたシリーズは、視聴者にとって両国をより身近に感じるきっかけとなるでしょう。
リマでの文化交流イベントは、アジアとラテンアメリカをつなぐ新たな一歩として位置づけることができます。経済や外交のニュースとあわせて、こうした文化のニュースにも目を向けることで、国際関係の立体的な姿が見えてくるのではないでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








