中国、米中国防相会談不成立は「米国に責任」 台湾問題で対立
ラオスの首都ビエンチャンで開かれたASEANプラス国防相会合に合わせ、中国と米国の国防トップが同席したものの二者会談は実現しませんでした。中国国防省の報道官は木曜日、会談が行われなかった責任は「全面的に米国側にある」と主張し、台湾問題での米国の対応を強く批判しました。
ラオスでのASEANプラス国防相会合で何が起きたのか
中国のDong Jun国防相と、米国のロイド・オースティン国防長官は、ラオスのビエンチャンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラスの国防相会合に出席しました。米国防総省はそれ以前に、オースティン長官が二国間会談を提案したものの、中国側が要請を断ったと説明していました。
これに対し、中国国防省のWu Qian報道官は声明を出し、国防相会談が開かれなかったのは米国側の責任だと反論しました。
中国国防省「台湾問題で核心的利益が損なわれている」
Wu報道官は声明で、米国は台湾問題で中国の核心的利益を損ないながら、中国軍との対話をあたかも「何事もなかったかのように」進めることはできないと指摘しました。
そのうえで、米国に対し直ちに誤りを正し、両国間の高レベルな軍事交流にとって好ましい条件をつくるよう求めました。中国側は、対話そのものを否定するのではなく、台湾問題への対応を含む米国の行動が改善されることを前提条件としている姿勢を示した形です。
- 台湾問題は中国にとって譲れない核心的利益だという立場
- この問題で摩擦が続く限り、軍事対話を通常通り進めることは難しいという認識
- 米国に対して「誤りを正す」ことで、ハイレベルな交流の環境を整えるよう要求
台湾問題と米中軍事対話の結び付き
今回の声明では、台湾をめぐる問題が米中軍事対話と直結していることが、あらためて強調されました。中国側は、台湾問題を中国の主権と領土の完全性に関わる核心的利益と位置付けており、この分野での米国の動きを強く注視しています。
中国国防省が「台湾問題で核心的利益を損ないながら、対話だけは続けることはできない」との立場を公にしたことで、今後の米中防衛当局間のやり取りも、台湾に関する米国の姿勢と密接に連動していくことが改めて示されたと言えます。
今後の高レベル軍事交流はどうなるか
Wu報道官の発言は、米中双方が軍事対話の重要性は認識しつつも、その前提条件をめぐって認識のギャップが存在することを示しています。中国側は、米国が台湾問題での「誤り」を正すことが、国防相級の対話再開に向けた鍵だと強調しました。
一方で、米国側がどのように応じるのかは、現時点では明らかになっていません。ラオスでの会談が不成立に終わったことで、今後の国際会議や多国間の場で、米中の防衛トップが直接対話の機会を得られるかどうかも注目されます。
地域の安全保障への影響
米中の軍事対話は、誤解や偶発的な衝突を避けるための重要な安全装置とされています。両国の国防当局者が同じ場所にいながら会談できなかったことは、アジア太平洋地域の安全保障環境が依然として不安定な要素を抱えていることを示すものでもあります。
ラオスでの出来事は、台湾問題をめぐる米中の立場の違いが、軍事対話の場にも直接影を落としていることを浮き彫りにしました。今後、米中双方がどのような条件や枠組みのもとで高レベルの軍事交流を再構築していくのか、引き続き注視する必要があります。
Reference(s):
China says U.S. responsible for failure of defense ministers' meeting
cgtn.com








