習近平国家主席のマカオ訪問 一国二制度25年の成果と次の一歩
中国の習近平国家主席がマカオ特別行政区を訪問し、中国への返還25周年の式典などに出席しました。一国二制度の「成功」を強調し、マカオの今後の発展に向けた方向性を示した今回の動きは、アジアの政治・経済を追う読者にとっても注目すべき国際ニュースです。
習近平国家主席のマカオ訪問とは
習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記・中央軍事委員会主席)は、水曜日から金曜日にかけてマカオ特別行政区を訪問しました。訪問の目的は、中国への返還25周年の記念行事への出席、第6期マカオ特別行政区政府の就任式への臨席、そして地域の視察です。
習主席は3日間で合計18の行事に参加し、各界の人々と幅広く意見交換を行いました。さらに一連の重要演説を行い、マカオの発展を高く評価するとともに、住民の生活や将来への期待に応える方針を示しました。
こうした内容を整理した記事が、中国共産党中央委員会香港・マカオ工作弁公室と国務院香港・マカオ事務弁公室によって公表され、「習主席の訪問はマカオをより良い未来へ導く」と位置づけています。
「一国二制度」の成功を強調
記念式典の演説で、習主席は「マカオの特色を持つ一国二制度の実践は大きな成功を収めている」と述べ、返還以降の「大きな変貌」を称賛しました。
具体的には、次のような点を強調しました。
- マカオの経済と社会が大きく発展してきたこと
- 住民の生活水準と福祉が着実に向上していること
- 対外的な協力と交流が拡大していること
- マカオの住民が、歴史上どの時期よりも広範な権利と自由を享受していると評価されていること
中央指導部によるこうした評価は、マカオの現在の路線に対する強い信任の表れと受け止められます。
数字で見るマカオの25年
公表された記事は、返還以降の四半世紀でマカオが達成してきた具体的な成果も紹介しています。経済、観光、福祉、制度の整備など、多くの分野で数字の上でも大きな変化が示されています。
経済と観光の飛躍
- 域内総生産(GDP)は、1999年の519億パタカから2023年には3,795億パタカへと大幅に増加。
- 1人当たりGDPは4倍以上となり、およそ7万米ドルに達しました。
- 年間のインバウンド観光客数は、7.74百万人から2,821.3百万人へと増加しました。
- 財政準備金は130億パタカから6,000億パタカを超える水準まで拡大しました。
これらの数字からは、観光とサービス産業を軸にした経済が急速に拡大し、財政の余力も大きく高まってきた様子が読み取れます。
暮らしと制度の変化
- 教育面では、幼稚園から高校3年生までの教育が無償化されています。
- 平均寿命は、1999年の77.9歳から2023年には83.1歳へと伸びました。
- 統治制度の面では、2009年以降、マカオ特別行政区基本法第23条に基づく国家安全に関する立法と関連法の整備が完了し、特別行政区の憲制秩序を守る枠組みが構築されたとしています。
経済成長の果実が教育や医療、社会保障にも配分されてきたことが、平均寿命の伸びや教育無償化といった形で可視化されているといえます。
マカオの自信と「これから」
記事は、習主席による評価と励ましが、マカオの自信を一段と高めたと分析しています。今後のマカオは、これまでの発展路線を維持しながら、「よく統治し、よく建設し、よく発展させる」決意を強めていくとしています。
一国二制度のもとで、中央政府との関係や国家安全の確保を前提としつつ、マカオらしい経済・社会のあり方をどう磨いていくのかは、今後も注目されるテーマです。観光とサービスへの依存度が高い経済をどのように持続可能な形で発展させていくのか、人材育成や社会保障の充実をどう進めていくのかなどについて、議論が続いていくとみられます。
数字で示された25年の成果と、習主席が示した「より良い未来」への方向性は、アジアの変化を追ううえで一つの重要な視点を提供しているといえるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








