中国バスケ吉林が寧波に劇勝 Kyzlinkが4連敗ストップの立役者
中国のバスケットボールで、吉林ネオイーストタイガースが接戦を制して4連敗をストップしました。エース不在のなか、チェコ人ガードのTomas Kyzlinkが攻守の中心となり、国際ニュースとしても注目したい一戦となりました。
吉林ネオイーストタイガースがホームで4連敗ストップ
中国東北部・吉林省長春市で行われた試合は、吉林ネオイーストタイガースがNingbo Rocketsを116-114で下し、苦しい4連敗から抜け出す結果となりました。
ホームの吉林は、エースのDominique Jonesをケガで欠く厳しい状況でしたが、その穴を埋めたのがTomas Kyzlinkです。フィールドゴール(通常のシュート)を10本中9本決め、チーム最多の30得点に加えて15アシスト、さらに3スティールと、ほぼ完璧なスタッツを残しました。
第1クオーターから主導権 最大21点リードに
Kyzlinkは第1クオーターだけで11得点と7アシストを記録し、吉林は37-27とリードを奪います。第2クオーターに入っても3ポイントシュートを次々と沈め、スコアは60-39と最大21点差まで広がりました。
この時間帯の吉林は、
- Kyzlinkがゲームメークと得点の両方を担う
- 周囲の選手も走って合わせ、テンポの良い速攻を展開
- 守備ではタイトなプレッシャーで相手のリズムを崩す
という理想的な流れをつくり、試合の主導権を握りました。
Jordan Howardらが反撃、終盤は1本ごとに勝敗が揺れる展開
しかし、Ningbo Rocketsも反撃します。Jordan Howardに加え、Wang Zirui、Wang Junjieが3ポイントを立て続けに決め、第2クオーター終盤には点差をじわじわと縮めていきました。前半終了時には70-59と、吉林のリードは11点まで縮まります。
後半に入ってもKyzlinkは果敢にゴールへアタックし続けましたが、NingboはMangok Mathiangがゴール下で存在感を発揮し、リバウンドとインサイドで対抗。試合は次第に一進一退の展開となります。
第4クオーター終盤、Luo Kaiwenがこの日4本目の3ポイントを沈めると、残り19秒でスコアは111-109とNingboが2点差まで迫りました。ここからNingboは、時計を止めるためにCui JinmingとJiang Weizeにファウルを重ね、フリースロー勝負に持ち込みます。
終盤には、Wang JunjieとWang Ziruiがジャンプショットで計5点を奪う粘りを見せましたが、吉林はフリースローで得点を積み上げ、最終的に116-114で逃げ切りました。ホームチームは、あと一歩で5連敗という崖っぷちから踏みとどまった形です。
もう一つの接戦 BeikongがNanjingを退け2連勝
同じ夜に行われたもう一試合では、Beikong Royal FightersがNanjing Monkey Kingsを107-103で破り、こちらも接戦を制して2連勝としました。試合は東部・江蘇省南京市で行われています。
前半はBeikongが主導権 Grant Rillerが得点量産
Beikongは前半、Grant Rillerの支配力あるパフォーマンスで48-34と最大14点のリードを奪います。Rillerが積極的にリングへアタックし、外からも内からも得点を重ねたことで、Nanjingは守備の対応に苦しみました。
Ty Leafが反撃をけん引も、Zou Yuchenが勝負どころで仕事
後半に入ると、NanjingはTy Leafがチームを鼓舞します。リム(リング周辺)へのアタックを繰り返し、ファウルを誘いながら着実に得点を積み上げ、第4クオーター序盤には89-88と逆転に成功しました。
追いかける展開となったBeikongですが、ここでインサイドのZou Yuchenが存在感を発揮します。ゴール下での確実なフィニッシュとリバウンドで流れを取り戻し、再びリードを奪い返しました。
終盤には、NanjingのZhao Baiqingが3ポイントを次々と決めて望みをつなぎます。しかし、あと一歩届かず、Nanjingは3連敗。Beikongが107-103で勝利を収めています。
中国バスケの「今」が見える2試合 日本のファンにとっての意味
今回の2試合からは、中国のバスケットボールのいくつかの特徴が見えてきます。
- 外国籍ガードがボールを長く保持し、得点とゲームメークを両立する
- 地元選手が外角シュートや泥臭いリバウンドで役割を果たす
- 20点前後のリードがあっても一気に追いつかれる、高い攻撃力のリーグである
吉林対Ningbo戦も、Beikong対Nanjing戦も、大差から一気に詰め寄られる「ラン&ガン」(走って速く攻めるスタイル)の色合いが強く、最後まで一つのポゼッション(攻撃権)が勝敗を左右する展開でした。
日本の読者にとって、中国のクラブ同士の試合は、ふだん直接目にする機会は多くありません。それだけに、
- アジアの近隣リーグでどのようなバスケットボールが戦われているのか
- ガードとビッグマンの役割分担や、終盤の試合運びの違いはどうか
といった視点で見ると、「国際ニュース」としての面白さが増します。将来の国際大会で、中国のクラブ出身選手と日本の選手が対戦する場面を想像しながら試合を追うのも、一つの楽しみ方と言えるでしょう。
スマートフォンでスコアだけを追うのではなく、試合の流れや役割分担までイメージしてみると、中国バスケはぐっと立体的に見えてきます。今回の吉林とBeikongの勝利は、その一端を垣間見せてくれるゲームでした。
Reference(s):
Jilin Northeast Tigers beat Ningbo Rockets to end 4-game losing streak
cgtn.com



