中国最南端のサンシャ市で「鯉ランタン踊り」 春節を彩る灯りの行列
2025年の春節、中国南部ハイナン省の中国最南端の都市・サンシャ市に、赤い衣装をまとった踊り手のグループがやって来ました。彼らは本物のように見える鯉のランタンを掲げ、街の通りを練り歩きながら春節(旧正月)を祝いました。
サンシャ市の街を彩った赤い衣装と鯉ランタン
今回サンシャ市を訪れた踊り手たちは、赤を基調とした衣装でそろえ、躍動感のある動きに合わせて、尾びれまで表現された鯉のランタンを揺らしながら歩きました。沿岸部の都市らしく、魚をかたどった灯りが街並みによく映え、春節のにぎやかな雰囲気を一層引き立てました。
一行は通りを歩きながら新年を祝う気持ちを表現し、行く先々で人びとの視線を集めました。夜の闇のなかで光るランタンと、赤い衣装の列がつくるコントラストは、春節ならではの華やかさを象徴しています。
沿岸地域に受け継がれてきた「鯉ランタン踊り」
中国の多くの沿岸部の地域では、旧正月になると、人びとが鯉の形をしたランタンを手にして踊る「鯉ランタン踊り」で新年を祝ってきました。サンシャ市で披露された踊りも、そうした沿岸地域の伝統行事の一つです。
鯉は、豊かさや幸運の象徴として親しまれてきました。色鮮やかな鯉ランタンが揺れ動く様子には、「新しい一年が実り多いものになりますように」という願いが込められていると見ることができます。海に面した街で行われるこの踊りは、海の恵みへの感謝や、次の一年への期待を表現する場にもなっています。
デジタル時代に続く「顔の見える祝祭」
オンラインでの交流が当たり前になった2025年の今も、春節の現場では、サンシャ市のように人びとが同じ場所に集まり、身体を動かし、灯りを共有する祝祭が続いています。鯉ランタン踊りのような行列は、画面越しではなく、空気や音、光をその場で共にすることで、新しい一年の始まりを実感する時間だと言えます。
日本から春節を眺めると、大都市の派手なイベントや花火が注目されがちです。しかし、サンシャ市の鯉ランタン踊りのような街角の行事こそが、地域ごとの春節の風景をかたちづくっています。中国南部の最南端の街で灯された鯉ランタンの光は、アジアの海を挟んで向き合う私たちに、「自分たちは新年をどう祝うのか」という問いも静かに投げかけているのかもしれません。
Reference(s):
Lantern dance in China's southernmost city celebrates Spring Festival
cgtn.com








