パキスタン大使が語る中国両会と一帯一路の世界的インパクト video poster
現在、中国の全国両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)が進行するなか、駐中国パキスタン大使のハリル・ハシュミ氏が、中国の経済運営や一帯一路構想、中国パキスタン経済回廊(CPEC)の現状について語りました。国際ニュースとしても注目されるその発言から、世界経済とグローバルサウスへの影響を読み解きます。
経済成長とテクノロジーに焦点を当てる中国両会
ハシュミ大使によると、今回の中国の両会では、経済成長と技術革新が主要なテーマになっています。同大使は、新型コロナウイルス感染症や対外貿易をめぐる制約といった世界的な逆風の中でも、中国が5%という顕著な国内総生産(GDP)成長を達成したと評価しました。
そのうえで、今後の経済をけん引する柱として、デジタル技術とグリーン技術への投資と活用が強調されていると指摘しました。両会の議論を通じて、こうした分野への政策的な後押しが一層明確になっているという見方です。
グローバルサウスから見た中国式現代化
インタビューの中でハシュミ大使は、中国の現代化の歩みがグローバルサウス、いわゆる新興国・途上国にとって重要な意味を持つと強調しました。その背景として、中国が貧困削減で大きな成果を上げてきたことを挙げています。
また、中国が気候変動や経済開発といった地球規模の課題に対し、科学的なアプローチで取り組んできた点にも注目しました。こうした経験が、他の国々が自国の政策を設計する際の参考モデルになり得るという視点です。
ハシュミ大使は、中国の一帯一路構想やグローバル開発イニシアチブなどの取り組みを、中国が自国の発展の成果や繁栄を他国と分かち合おうとする姿勢の表れだと位置づけました。
一帯一路の旗艦プロジェクトCPECの成果
一帯一路の代表的プロジェクトとされる中国パキスタン経済回廊(CPEC)について、ハシュミ大使はこれまでの進展と今後の方向性を詳しく語りました。特に、交通とエネルギーインフラの整備が進んだことを、大きな成果として挙げています。
CPECを通じて道路や関連インフラが整備され、電力供給能力も向上したことで、パキスタンの経済活動や人々の生活を支える基盤が強化されたといいます。
次の段階で重視される分野
今後の優先課題として、大使は次のような分野を列挙しました。
- 産業協力の強化(工業団地や製造業分野での連携など)
- 人々の暮らしに直結するライフライン・社会インフラのプロジェクト
- 再生可能エネルギーなどグリーン技術の導入・協力
これらを通じて、CPECがインフラ整備から産業発展、環境配慮型の成長へと、より幅広い協力枠組みへ進化していくことが期待されていると述べました。
ビジネス現場で進む具体的な連携
ハシュミ大使は、今後予定されている企業間のビジネスマッチングイベントにも言及しました。こうした場を通じて、中国とパキスタンの企業が具体的な協力案件を模索しているといいます。
とくに、次のような成長分野での連携が期待されています。
- 電気自動車(EV)関連産業
- 太陽光パネル製造など再生可能エネルギー分野
- ソフトウェア開発やITサービス
大使は、これらの分野での協力が、新たな雇用や技術移転を生み、両国の経済関係を一段と深める可能性があると強調しました。
中国両会発のメッセージをどう読むか
今回のインタビューからは、中国の両会が国内政策だけでなく、グローバルサウスを含む国際社会に向けたメッセージの場にもなっている様子がうかがえます。経済成長と技術革新、貧困削減、気候変動対策といったテーマは、多くの国に共通する課題でもあります。
一帯一路やCPEC、グローバル開発イニシアチブなどの枠組みを通じて、中国とパキスタンをはじめとする各国がどのような協力を進めていくのか。両会の議論と合わせて、今後の動きに注目が集まりそうです。
Reference(s):
Pakistani ambassador on the global impact of China's Two Sessions
cgtn.com








