中国と韓国の関係強化へ 王毅外相が「善隣友好」を再確認
中国と韓国、善隣友好の方針を再確認 東京で外相会談
中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は、韓国の趙兌烈(チョ・テユル)外相と東京で会談し、韓国の国内情勢がどう変化しても、中国は韓国との善隣友好と協力の方針を堅持すると改めて表明しました。地域の緊張が続くなかでの前向きなメッセージとして注目されています。
中日韓外相会合を前に、東京で中韓外相が会談
王毅外相は、中国共産党中央政治局委員も務めており、金曜日に東京で趙外相と会談しました。会談は、翌土曜日に予定されている第11回中日韓外相会合(中日韓三カ国外相会合)を前に行われたものです。
王外相は、中国と韓国(大韓民国)は切り離すことのできない隣国であり、パートナーだと強調しました。そのうえで、韓国側が国交樹立の原点を大切にし、中国に対して前向きで友好的な政策を堅持し、中国とともに「戦略的協力パートナーシップ」を正しい方向に導いていくことへの期待を示しました。こうした協力が、地域と世界の平和と繁栄に貢献するとしています。
中国の「二会」で示された成長戦略と中韓協力
王外相は、中国で今年開催された全国人民代表大会と中国人民政治協商会議、いわゆる「両会(二会)」で示された経済・社会発展の目標についても説明しました。中国経済は依然として力強さと回復力を維持しており、高品質な発展を通じて韓国を含む各国に新たな機会を提供していくと強調しました。
こうした中国側のメッセージは、中韓両国の経済関係を、単なる貿易パートナーから、成長戦略を共有するパートナーへと発展させたいという意図の表れと見ることができます。
FTA締結10年の節目、「デカップリング」への懸念も共有
2025年は、中国と韓国の自由貿易協定(FTA)が発効してから10年の節目にあたります。王外相は、このタイミングをとらえ、FTA第2段階の交渉を加速させ、できるだけ早期の合意を目指すべきだと提案しました。
王外相はまた、中国と韓国はいずれも自由貿易の強い擁護者だと指摘しました。そのうえで、一方的な措置や圧力が強まるなかで、経済や技術の関係を断とうとする「デカップリング(切り離し)」に共同で反対し、グローバルなサプライチェーン(供給網)と産業チェーンの安定と円滑な運営を守る必要があると呼びかけました。
韓国側も関係改善の流れを評価、高レベル交流拡大を希望
韓国の趙外相は、中国の全国人民代表大会と政治協商会議が無事に閉幕したことに祝意を示し、中国の現代化の取り組みが順調に進むことを願うと述べました。
趙外相は、韓国が二国間協力を非常に重視しており、現在の中韓関係の改善と発展のモメンタムを高く評価していると強調しました。そのうえで、今後、中国と韓国の両国がAPEC経済首脳会議などの機会を活用し、首脳や閣僚級を含む高レベルの交流と協力を一段と強化したいとの考えを示しました。
また、地方自治体や議会、若者、文化といった分野での交流を広げ、両国の人々の間の友好感情を深めていきたいと述べました。
不安定な国際情勢の中で、中韓が担う「安定要因」
趙外相は、国際情勢が不安定で流動的な中で、韓国は中国との意思疎通と調整を強化し、ともに地域の平和と安定を守っていきたいと表明しました。会談では、中日韓協力のあり方や朝鮮半島情勢など、双方が関心を持つ幅広いテーマについて意見交換が行われました。
東アジアの安全保障やサプライチェーンが揺れ動くなか、中国と韓国の外相が「対立ではなく協力」を前面に出すメッセージを発したことは、日本を含む地域の国々にとっても無視できない動きです。東京で開かれる中日韓外相会合では、今回の中韓の確認事項がどこまで具体的な協力につながるのかが一つの注目点となります。
中韓関係の行方は、日本企業のビジネス環境や地域秩序の安定にも直結します。読者のみなさんは、自国の経済・外交戦略と照らし合わせて、今回のメッセージをどう読み解くでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








