中国映画興行収入、2025年に250億元突破 世界最大市場の存在感
2025年の中国の映画市場が、世界の注目を集めています。中国全土の累計興行収入(先行販売分を含む)が土曜日午後5時38分時点で250億元(約34億ドル)を突破し、今年も「世界最大の映画市場」の座を固めつつあります。
中国映画市場、2025年も世界トップに
中国の映画興行収入は、2025年に入ってからも力強い伸びを続けています。最新の集計によると、今年これまでの総興行収入は250億元を超え、世界の他の主要な映画市場を上回る水準となっています。
この数字には、公開前の先行販売チケットも含まれており、映画館での鑑賞体験に対する中国の観客の根強い需要がうかがえます。
「Ne Zha 2」が興行収入の6割超を占める異例のヒット
なかでも、アニメ映画「Ne Zha 2」が際立った存在感を示しています。中国国内の興行収入全体のうち、およそ60.8%をこの1作品が占めており、まさに市場をけん引する「一本柱」となっています。
グローバルでも、「Ne Zha 2」の勢いはとどまっていません。世界累計興行収入はすでに156億元を突破し、
- 世界で最も興行収入を上げたアニメ映画
- 映画全体でも、歴代世界興行収入ランキング第5位
という記録を打ち立てています。
旧正月(春節)シーズンに公開された他の大作とあわせて、「Ne Zha 2」は2025年の中国映画市場の好調なスタートを象徴する作品となっています。
映画が観光を動かす:「聖地巡礼」が全国で
中国メディアグループ(CMG)によると、2025年に入ってから、映画ファンが「作品の世界」を求めて国内各地を旅行する動きが広がっています。映画をきっかけにした文化観光が、新たな消費トレンドとして定着しつつあるようです。
「Ne Zha 2」の舞台を求めて天津と宜賓へ
「Ne Zha 2」のファンは、作品にゆかりのある天津や四川省宜賓市を訪れ、映画のイメージと重ねながら街歩きを楽しんでいると伝えられています。SNS上では、現地の写真や動画を共有する投稿も増え、映画と観光が相互に影響し合う動きが見られます。
山東省徳州には「1900年代サンフランシスコ」
一方、推理サスペンス映画「Detective Chinatown 1900」にインスパイアされた「1900年代のサンフランシスコ」を再現したセットが、東部の山東省徳州市に登場しました。ここを訪れる観客は、映画の舞台に入り込んだかのような体験を楽しんでいるとされます。
CMGは、こうした動きについて「映画体験が文化観光と観客の参加型の楽しみ方を生み出している」と分析しています。
今後の焦点:労働節シーズンと多様な新作
中国の映画市場にとって、今後のカギとなるのが労働節(5月初め)の大型連休です。この時期に合わせて、さまざまなジャンルの新作映画が予定されており、人気俳優や監督が参加する作品も多いとされています。
アクション、コメディ、アニメ、サスペンスなど、多彩なラインアップが予定されていることで、観客層のすそ野をさらに広げ、興行収入の底上げにつながるとの見方もあります。
世界の映画ビジネスにとっての意味
2025年の時点で、中国が世界最大の映画市場として存在感を強めていることは、国際的な映画ビジネスの構図にも影響を与えています。大作映画の制作や公開戦略において、中国市場を前提とした企画が今後いっそう増える可能性があります。
一方で、中国国内のオリジナル作品が世界興行ランキングの上位に食い込む動きは、「どの国・地域からも世界的ヒットが生まれうる」ことを示す象徴的な事例ともいえます。
映画館というリアルな空間で物語を共有する体験は、デジタル配信が普及した現在でも、依然として強い吸引力を持ち続けています。2025年の中国映画市場の動きは、そうした「スクリーンの力」をあらためて示すものとなっています。
Reference(s):
China's box office surpasses 25b yuan, leading global market
cgtn.com








