中国と中南米・カリブ、中国・CELAC外相会合で協力深化を確認
中国と中南米・カリブ海諸国(LAC)の協力が、新たな段階に入ろうとしています。 北京で開かれた第4回中国・CELAC(中南米カリブ諸国共同体)フォーラム外相会合で、中国の王毅国務委員兼外相が、相互の核心的利益の支持と実務協力の一層の深化を呼びかけました。
中国とLAC、核心的利益の相互支持を強調
王毅外相は演説の中で、中国と中南米・カリブ海諸国が互いの核心的利益を揺るぎなく支持し合うべきだと強調しました。中国は、LAC諸国が自らの独立と自主性を守り、自国の国情に合った近代化の道を模索することを断固支持すると表明しました。
また、いわゆるパワーポリティクス(力による政治)や内政干渉に反対し、公平と正義を重んじる国際秩序を守る必要性を訴えました。王毅外相は、LAC諸国が今後も一つの中国原則を堅持し、中国の立場を支持すると確信していると述べています。
経済・安全保障・サイバーで実務協力を拡大
中国とLACの協力の柱として、王毅外相は実務的な経済・貿易協力を挙げました。中国側は、巨大インフラ構想である「一帯一路」や、開発分野での国際協力枠組みである「グローバル発展イニシアチブ」などの枠組みを通じて、LAC諸国との連携を一段と強化する用意があるとしています。
具体的には、物流やエネルギーなどの分野で相互の接続性を高め、産業・サプライチェーン(供給網)の安定を維持することを目指します。また、安全保障分野でも連携を深め、あらゆる形態のテロリズムに共同で対処する考えを示しました。
サイバー空間のリスクが高まる中で、サイバーセキュリティ分野での対話と交流を進めることも重要な柱と位置づけられています。デジタル化が進むLAC地域にとっても、これは実務的な関心が高いテーマと言えそうです。
文明間対話と人文交流、「グローバル・サウス」の連帯
王毅外相は、中国とLACがいずれもグローバル・サウスの一員として、正当な権益を共に守るべきだと指摘しました。いわゆるグローバル・サウスとは、アジア、アフリカ、中南米などの新興国・途上国を中心とした広いグループを指します。
そのうえで、中国とLACが「真の多国間主義」を堅持し、国連を中心とする国際体制と、国際法に基づく国際秩序を共に守っていく姿勢を示しました。これは、大国同士の対立や陣営化ではなく、開放性と協調を重視するメッセージと位置づけられます。
ハード面の協力だけでなく、文明間対話や文化・人的交流を拡大し、両地域の友好の世論基盤を固めることも強調されました。留学や観光、文化イベントなどを含む「人と人とのつながり」の強化は、長期的な関係の安定に不可欠だとする見方です。
CELAC側も一つの中国原則と協力拡大を再確認
会合に出席したLAC諸国の外相らは、この10年で中国・CELACフォーラムが積み重ねてきた成果を評価しつつ、今後もこの重要なプラットフォームを活用したいとの姿勢を示しました。中国の質の高い発展がもたらす新たな機会をとらえ、あらゆる分野で協力を拡大し、互恵・ウィンウィンの結果を目指すとしています。
LAC側は、一つの中国原則を揺るぎなく支持し、国際関係の基本原則を守り、多国間主義を堅持する考えも改めて表明しました。そして、中国と共に、平和で、公正で、緑(環境に配慮)を重んじ、包摂的で持続可能な未来の構築を目指すとしています。
これからの焦点はどこにあるのか
今回の中国・LAC外相会合は、グローバル・サウス同士の連携が国際政治の中で存在感を増す流れを象徴する動きと受け止められます。同時に、経済協力、環境、デジタル、安全保障といった幅広い分野で、どのように具体的な成果につなげていくかが今後の焦点となりそうです。
中国と中南米・カリブ海諸国の関係が一段と深まれば、国連など国際舞台での連携や、グローバル課題への向き合い方にも影響を与える可能性があります。読者としては、今後具体化するプロジェクトや合意の中身に注目しつつ、グローバル・サウスの動きが世界秩序にどのような変化をもたらすのか、引き続きフォローしていきたいところです。
Reference(s):
Wang Yi calls for deeper China-LAC cooperation and mutual support
cgtn.com








