習近平氏が中長期計画の重要性を論じる新論文 党機関誌「求是」に掲載へ
中国共産党中央委員会総書記の習近平氏が、中長期の経済・社会発展をどう導くかについて論じた論文が、2025年の党機関誌「求是(Qiushi)」第12号に掲載されます。第15次五カ年計画(2026〜2030年)期を見据えた中国の「設計図」を読み解くうえで、注目すべき内容です。
党機関誌「求是」に掲載される習近平氏の論文
今回の論文は、中国共産党中央委員会総書記であり、中国国家主席、中央軍事委員会主席でもある習近平氏によるものです。今年第12号となる党の理論誌「求是」誌上に、月曜日に掲載される予定です。
論文は、2015年10月から2025年4月の間に習氏が行った複数の重要な発言から抜粋・構成されたもので、中国の経済・社会発展における中長期計画の位置づけを体系的に示す内容となっています。
五カ年計画は「国づくりの基本ツール」
習氏は論文の中で、「五カ年計画の科学的な策定と一貫した実行」は、中国共産党の国家運営における重要な経験だと強調しています。
五カ年計画は、経済から社会、民生(人々の暮らし)まで、国の発展のあらゆる分野を対象とする中期計画です。論文では、これらの計画が人々の仕事や生活と密接に結びついていることが指摘されており、「抽象的な数字遊び」ではなく、日常生活に直結する政策の枠組みであることが強調されています。
「科学的な計画」を支える3つの視点
習氏の論文は、五カ年計画をはじめとする中長期計画をつくる際に欠かせない視点として、次の3点を挙げています。
- 世界的な発展動向の深い理解
グローバルな発展トレンドを正確に把握することが重要だとしています。これは、世界経済や技術、産業構造の変化を見据えたうえで、自国の発展戦略を位置づけるという考え方です。 - 人々の共通の願いの正確な把握
「人々は何を求めているのか」を丁寧に読み取ることが、計画づくりの前提だと強調しています。生活水準の向上や社会保障、教育、環境といった分野でのニーズを、計画にしっかり反映させる狙いがあります。 - 経済・社会発展の法則の深い探究
経済成長や社会変化には一定の「法則性」があるとし、それを科学的に分析したうえで、計画や政策に落とし込むべきだと述べています。
トップレベルデザインと「現場の声」を結ぶ
論文がもう一つ強調しているのは、「トップレベルデザイン」と「幅広い民意や現場の経験」をどう結びつけるかという点です。
五カ年計画のような国家レベルの計画は、国の大きな方向性を描くトップダウンの設計だけでなく、次のようなボトムアップの要素も十分に取り入れる必要があるとしています。
- 社会全体の期待や不安といった「社会的な期待」
- 日々の生活や仕事を通じて蓄積された「人々の知恵」
- 各分野の「専門家による知見」
- 地方や現場での実務に根ざした「草の根レベルの経験」
これらを総合的に反映することで、計画が机上の空論にならず、実行可能性の高いものになるという考え方です。
第15次五カ年計画(2026〜2030年)へのメッセージ
習氏の論文は、とくに2026〜2030年の「第15次五カ年計画」期間に向けた国家経済・社会発展計画について、いくつかのポイントを示しています。
- 時代の要請を正確につかむ
これからの時代が国に何を求めているのかを見極めることが、計画づくりの出発点だとしています。 - 強い国づくりと民族の復興に不可欠な「核心課題」に集中する
国家を強くし、民族の復興を進めるうえで欠かせない「鍵となる分野」に資源と政策を集中させる必要があると述べています。 - 目標と任務を適切に定義する
各分野で掲げる目標や任務は、十分な分析と議論を通じて、「科学的で正確であり、かつ予定通り達成可能なもの」にしなければならないと強調しています。
論文の中では、「各分野の目標や任務については、科学的で正確であり、予定どおり達成できるよう、徹底した分析と議論を行うべきだ」との考えが示されています。これは、数値目標の設定から政策手段の選択まで、一つ一つを検証しながら詰めていく姿勢を示したものといえます。
国際ニュースとしての読みどころ
今回の論文は、具体的な政策メニューそのものを列挙したものではなく、「どういう考え方で中長期計画をつくり、実行していくのか」という原則やプロセスに焦点を当てています。
中長期計画の重視、世界的な発展動向の注視、人々の願いの把握、そしてトップレベルデザインと現場の経験の統合――こうしたキーワードは、国の形をどのように描くのかという大きな問いにもつながります。
第15次五カ年計画期の本格的なスタートを前に、習氏がどのような「計画思想」を示しているのか。今後の中国の経済・社会運営を考えるうえで、引き続き注目されそうです。
Reference(s):
Xi's article on guiding development with planning to be published
cgtn.com








