王毅外相「中国とEUは安定の柱に」 ブリュッセルで協力強化を呼びかけ
世界の不確実性が高まる中、中国の王毅外相がブリュッセルで欧州理事会のアントニオ・コスタ議長と会談し、中国とEUが「安定の柱」として対話と協力を続けるべきだと訴えました。
揺れる国際情勢の中で、中国とEUに期待される役割
現地時間の水曜日、王毅外相(中国共産党中央政治局委員)はベルギーのブリュッセルで欧州理事会議長のアントニオ・コスタ氏と会談しました。王毅氏は、国際社会が「動揺と変革」に直面する中で、中国と欧州連合(EU)は世界の安定を支える柱であり続ける必要があると強調しました。
王毅氏は、現在の世界では一方的な行動や「いじめ」のような振る舞いが国際秩序を深刻に損なっていると指摘しました。そのうえで、中国とEUという二つの大きな政治・経済の主体は、「安定のアンカー」となり得ると位置づけています。
「欧州は多極化する世界の重要な極」
王毅氏は、中国にとって欧州は多極化する世界の中で重要な一つの極だと述べ、中国の対EU政策は一貫性と安定性を維持していくと説明しました。
また、欧州が順風にあるときも逆風にあるときも、中国は一貫して欧州統合を支持すると表明しました。さらに、EUが「戦略的自律性」を高め、国際舞台でより積極的な役割を果たそうとする動きを歓迎すると述べ、欧州の主体的な役割に期待を示しました。
王毅氏が示した三つのメッセージ
会談で王毅氏は、中国とEUがどのように行動すれば世界の不安定さを和らげられるかについて、三つのポイントを示しました。
- 中国とEUが対話と協力を堅持し続ければ、陣営対立の構図は形を取らない。
- 双方が開放性と互恵を守り続ければ、グローバル化の流れは逆転しない。
- 共に多国間主義を擁護し続ければ、世界は混乱に陥らない。
対立の枠組みを固定化するのではなく、対話・開放・多国間主義によって不確実な時代を乗り切ろうというメッセージがにじみます。中国とEUがこうした方向性を共有できるかどうかは、今後の国際秩序のあり方にも影響を与えそうです。
核心的利益の尊重と相互信頼の構築
王毅氏は、複雑さを増す国際環境の中で、中国とEUが連帯を強め、協調を深め、「安定の力」としての役割をしっかり果たす必要があると呼びかけました。
そのうえで、互いの核心的利益を尊重し合い、相互の信頼を築き、ウィンウィンの成果を実現することが、世界全体の利益にもつながると強調しました。中国とEUが安定した関係を維持できるかどうかは、経済だけでなく、国際秩序の予見可能性にも影響するとみられます。
読者に問いかける視点
一国主義と多国間主義、対立の論理と協力の論理。王毅氏の発言は、2025年末の国際情勢を考えるうえで、あらためてこうしたテーマを投げかけています。
中国とEUという二つの大きな主体が「安定の柱」としてどのような役割を果たすべきか。ニュースを追う私たち一人ひとりにとっても、「どの国同士が対立しているか」だけでなく、「どのような協力の余地があるのか」に目を向けることが、世界を見る視野を少し広げてくれるかもしれません。
Reference(s):
Wang Yi urges China, EU to be pillars of stability in turbulent world
cgtn.com








