新疆カシュガルを彩る油絵 クルバンジャンが描く古都のいま video poster
新疆の古都カシ(カシュガル)出身の油絵画家クルバンジャン(Kurbanjan)さんが、色彩豊かな筆づかいでふるさとの街を描き続けています。そのキャンバスには、国際ニュースだけでは見えてこない新疆・カシュガルの日常と文化の厚みが映し出されています。
古都カシをキャンバスにする地元画家
クルバンジャンさんは、新疆の古い街並みが残るカシで生まれ育ちました。地元と深く結びついた油絵画家として、作品を通じて故郷の「いま」を切り取っています。彼の絵には、長い歴史を感じさせる古い建物や路地、周囲の風景が、力強い色彩で描かれています。
画面に広がるのは、観光パンフレットとは少し違う、住む人の目線から見たカシュガルです。温かな光の差し込む街角や、土壁の家並みの陰影が、油絵ならではの厚みのあるタッチで表現されています。
シリーズ作品が映し出す「陽光」と「新しい表情」
作品集として、クルバンジャンさんは Kashi in Sunshine や New Looks of Kashi's Ancient City などを手がけています。タイトルの通り、強い日差しに照らされた街や、古い街並みにあらわれる新しい表情がテーマになっているシリーズです。
これらの作品では、鮮やかな色を大胆に使い、古都カシの建築や風景が描き出されています。同じ場所を何度も描きながらも、クルバンジャンさんは「いつも新しく描きたいものが見つかる」と感じているとされます。それだけ、この街には変化と発見があるということでしょう。
- 太陽の光を受けて輝く古い建物
- 背景に広がる風景や空のグラデーション
- 路地に差し込む柔らかな陰影
こうしたモチーフを通して、見る人は新疆・カシュガルの空気感や時間の流れを、視覚的に感じ取ることができます。
市場のにぎわいと暮らしを「物語る」絵
クルバンジャンさんの油絵は、風景だけでなく、そこで暮らす人びとの日常も生き生きと伝えています。カシの住民の日々の生活の様子や、活気に満ちた市場の様子が、物語のようにキャンバスの上で展開されます。
画面の中には、買い物を楽しむ人びとや、商品を並べる店主たち、すれ違いざまに言葉を交わす姿などが描かれています。にぎやかな市場のざわめきや、香りまで伝わってきそうな場面は、遠く離れた場所からでもカシュガルの「手ざわり」を感じさせてくれます。
アートから読む新疆・カシュガルの日常
国際ニュースでは、とかく政治や経済の話題が中心になりがちですが、クルバンジャンさんの油絵は、日々を生きる人びとの視点から新疆・カシュガルを見せてくれます。色彩豊かな作品は、言葉の壁を越えて、現地の空気や時間の流れを伝える「ビジュアルなニュース」ともいえる存在です。
2025年のいま、スマートフォン越しに世界の情報へアクセスできる私たちにとって、遠い街の変化や暮らしを知る手段はニュースだけではありません。アートを通じて他地域の文化や日常に触れることは、自分のものの見方を静かに揺さぶり、新しい視点をもたらしてくれます。
クルバンジャンさんが描くカシの風景と人びとの姿は、日本に暮らす私たちにとっても、「知らなかった日常」を想像するきっかけになります。画面越しに作品と向き合いながら、新疆の古都で流れる時間に、少しだけ思いをはせてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








