中国のネット利用者11億人超 普及率79.7%、5GとAI+戦略がけん引
中国のインターネット普及率が79.7%に達し、ネット利用者は11億人を突破しました。北京で開かれた第24回中国インターネット大会では、デジタルインフラと「AI+」戦略が支える中国のデジタル経済の姿が示されました。
第24回中国インターネット大会で示された最新状況
中国の首都・北京で開幕した第24回中国インターネット大会は、インターネット関連企業や技術者が集まり、中国のデジタル分野の進展を共有する場となっています。開幕式では、中国工業・情報化部の張雲明・副部長が登壇し、中国のインターネット産業の現状と今後の方向性を示しました。
張氏によると、中国のインターネット普及率は79.7%に達し、インターネット利用者数は11億人を超えました。主要な発展指標の多くが世界でも上位に位置しているとしています。
普及率79.7%、約8割の人がネットにつながる社会
今回示された79.7%というインターネット普及率は、単なる数字以上の意味を持ちます。人口の約8割がオンラインにつながることで、社会全体の情報流通や経済活動の前提そのものが変わりつつあることを示しているためです。
- インターネット普及率:79.7%
- インターネット利用者数:11億人超
この規模のオンライン人口は、デジタルサービスやプラットフォームにとって巨大な市場基盤となります。ニュース、ショッピング、動画配信、オンライン教育など、あらゆるサービスが前提とする「オンライン人口」の分母が極めて大きいことは、日本を含む各国の企業やサービスにとっても無視できない要素です。
急拡大するインターネット企業とユニコーン
張氏は、中国のインターネット産業のエコシステムが一段と厚みを増していることも強調しました。
- 通信・インターネット関連企業数:9万4,000社から18万7,000社へとほぼ倍増
- 主要インターネット企業上位10社の総収入:2.4兆元(約3,350億ドル)から4兆元超へ拡大
- ユニコーン企業(急成長スタートアップ)の数:400社超、14次五カ年計画(2021〜2025年)期間中に80%以上増加
企業の数だけでなく、上位企業の売上規模や、ユニコーン企業の増加が示されていることから、中国のデジタル産業は量的な拡大と同時に、質の面でも高付加価値化が進んでいることがうかがえます。
「AI+」構想:インターネットと人工知能の深い統合
今回の大会で、もう一つ重要なキーワードとなったのが「AI+」です。これは、インターネットと人工知能(AI)を深く結びつけ、社会や産業のさまざまな分野へと応用範囲を広げていく構想です。
張氏は、次のような方向性を示しました。
- インターネットとAIの深い統合を加速させる
- デジタル製品やサービスの供給を拡大する
- 新たな情報インフラ(デジタル基盤)の整備を強化する
- 通信ネットワークとコンピューティング(計算)ネットワークの一体的な発展を進め、AIインフラの能力を高める
インターネット網と計算資源を一体で整備し、AIの学習や推論を支える基盤を強化しようとする動きといえます。巨大なオンライン人口と組み合わさることで、新しいサービスやビジネスモデルが生まれる土壌がさらに整いつつあると考えられます。
世界最大の5G・ギガビット光ネットワーク
インターネット普及を支えているのが、急速に整備が進んだ通信インフラです。中国は現在、世界最大の5Gとギガビット光ネットワークを運用しているとされています。
- 5G基地局数:448.6万基(4.486 million)
- 5Gユーザー普及率:78%
- ギガビットブロードバンド利用者数:2億人超
5Gは、大容量で低遅延の通信を特徴とする次世代移動通信規格です。5G基地局が数百万単位で整備され、利用者の約8割が5Gにアクセスできる環境が整っていることは、動画配信やオンラインゲームだけでなく、産業用のIoT(モノのインターネット)や自動運転、スマートシティなど、多様なサービスの基盤となります。
モバイルデータ利用も大幅増加
ネットワーク利用の実態を示す指標として、モバイルインターネットのデータ通信量も大きく伸びています。
- 今年上半期のモバイルデータ通信量:1,867億ギガバイト
- 前年同期比:16.4%増
データ通信量の増加は、動画やライブ配信、オンライン会議、クラウドサービスなど、日常生活やビジネスがモバイルネットワークに依存する度合いが高まっていることを示します。5Gとギガビット光の普及が、ユーザーの行動変容を後押ししていると見ることもできます。
日本・世界の読者にとってのポイント
今回の発表から、国際ニュースとして押さえておきたいポイントを整理すると、次のようになります。
- オンライン人口11億人超という規模が、デジタルサービスやプラットフォームの競争地図を左右しうること
- ユニコーン企業の増加に象徴されるように、インターネット産業がエコシステムとして厚みを増していること
- 5Gとギガビット光、そしてAIを組み合わせた「AI+」構想が、今後のサービスのあり方を変えていく可能性があること
日本語で国際ニュースを追う読者にとって、中国のデジタル経済の動きは、テクノロジー、ビジネス、社会の変化を考えるうえで重要な参照点になります。日々のニュースの中で数字だけが流れていきがちですが、その背後にある構造や方向性を意識しておくことで、自分なりの視点を持つ手がかりになるはずです。
Reference(s):
Over 1.1 billion online: China's internet penetration reaches 79.7%
cgtn.com








