中国本土、台湾のLai Ching-te氏を批判 第2次大戦の歴史歪曲と警告
中国本土の報道官は先週金曜日、台湾の指導者Lai Ching-te氏が第2次世界大戦の歴史を歪曲していると非難し、戦後の国際秩序に挑戦する行為は「自らを辱めるだけだ」と警告しました。
先週金曜日の投稿をめぐる応酬
中国本土の国務院台湾事務弁公室(台湾事務弁公室)の報道官Zhu Fenglian氏は、定例記者会見で記者の質問に答える形で発言しました。質問は、台湾のLai Ching-te氏が先週金曜日にインターネット上に投稿した、第2次世界大戦(World War II)の歴史に関する内容についてのものでした。
Zhu氏によると、この投稿は第2次世界大戦をめぐる「誤った見方」を広めるものであり、democracy against authoritarianism(民主主義対権威主義)という対立構図をあおる論調だったとされています。
「全ての中国人民が犠牲を払った」と歴史を強調
Zhu氏は約80年前の第2次世界大戦期を振り返り、中国本土の人びとだけでなく、台湾の人びとも含めた全ての中国人民が、日本の軍国主義を打ち破るために大きな犠牲を払ったと強調しました。血と命によって国家の主権と尊厳を守ったのだと評価しています。
さらにZhu氏は、台湾の「光復」とその母国への回帰は、対日戦争における勝利と戦後の国際秩序の重要な一部を構成していると位置づけました。中国本土側にとって、台湾の位置づけは、第2次世界大戦後の国際秩序と切り離せない問題だという視点が示されたかたちです。
Lai Ching-te氏に対し「歴史を混同し、台湾独立を煽動」と批判
Zhu氏は、Lai氏が中国人民の抗日戦争の歴史的事実を意図的に無視していると批判しました。そのうえで、第2次世界大戦の歴史において正義と不正を混同し、歴史をゆがめることで「台湾独立」という分離主義的な誤った主張を売り込んでいると指摘しました。
またZhu氏は、Lai氏の姿勢の本質は、外国の支援に頼ったり、あるいは武力によって独立を追求したりする「以独謀独」の発想だとし、中国本土側として強い警戒感を示しました。
歴史の「歪曲」は失敗に終わると警告
Zhu氏は改めて、第2次世界大戦の歴史的真実を歪めようとするいかなる試みも、最終的には必ず失敗に終わると強調しました。あわせて、戦後の国際秩序に挑戦するような行為は、結果として自らを辱め、自身の名誉を損なうだけだと述べています。
こうした発言は、中国本土側が第2次世界大戦や戦後の国際秩序を、自らの主張の正当性を支える重要な基盤とみなしていることを示しているといえます。特に台湾問題に関して、その歴史的な位置づけを強調する姿勢が際立っています。
両岸の人びとに「歴史を共に記憶しよう」と呼びかけ
Zhu氏は同時に、台湾海峡の両岸に住む人びとに向けて、歴史を忘れず、対日戦争勝利の成果を共に守るよう呼びかけました。そのうえで、「台湾独立」の動きと外部勢力による干渉に対して、断固として反対する姿勢を示すよう促しました。
中国本土側のメッセージは、歴史認識の問題を両岸関係の核心に位置づけながら、台湾海峡の安定と戦後国際秩序の維持を重ねて訴える内容となっています。
日本の読者が押さえたいポイント
今回の動きは、国際ニュースとして、歴史認識が現在の政治や安全保障の議論とどのように結びつくのかを考えるうえで示唆に富んでいます。ポイントを整理すると、次のようになります。
- 台湾のLai Ching-te氏が第2次世界大戦の歴史をめぐり、democracy against authoritarianismという構図で語ったことに対し、中国本土側が強く反発した。
- 中国本土側は、対日戦争での中国人民全体の犠牲と、台湾の光復・母国への回帰を、戦後国際秩序の重要な要素として位置づけている。
- 歴史をどう語るかという問題が、「台湾独立」や外部勢力による干渉への姿勢と密接に結びついていることが、今回の発言からうかがえる。
第2次世界大戦の記憶と、その後に築かれた国際秩序をどのように理解し共有していくのかは、アジアの安全保障や両岸関係を考えるうえで避けて通れないテーマです。今後、台湾と中国本土の間で歴史の語り方をめぐるやりとりがどのように続いていくのか、引き続き注視していく必要があります。
Reference(s):
Mainland slams Lai Ching-te for distorting historical truth of WWII
cgtn.com








