中国・新疆ウイグル自治区の24歳、「好きなことをやり抜く」パルクール人生 video poster
中国・新疆ウイグル自治区カシュの街で、24歳のウイグルの青年Abdusalamさんが、自分の信念を体現するように屋根の上を駆け抜けています。彼が選んだ表現手段は、走る・跳ぶ・転がる動きを組み合わせた都市スポーツ、パルクールです。
国際ニュースとして見ると小さな個人の物語ですが、「好きなことを続ける勇気」というテーマは、2025年の私たちの生活とも深くつながっています。
カシュの街が「自由のステージ」になる
Abdusalamさんが暮らすカシュでは、低い塀や平らな屋根が街並みを形作り、その風景そのものが彼のステージになっています。走り、飛び、着地し、転がる。一連の動きのなかで、彼は自分の体と街との対話を続けています。
一見すると危険にも見える動きですが、彼にとっては日常そのもの。カシュの街の構造や高さの感覚を体に刻み込みながら、「ここなら跳べる」「ここはまだ挑戦しない」と、自分の限界と向き合い続けています。
「好きなことをして、それをやり抜く」という信念
Abdusalamさんには、情熱を注げる仕事があり、同時に地元でよく知られたパルクール愛好家でもあります。彼を動かしているのは、自らの信念です。モットーは、「好きなことをして、それをやり抜く」。
自由に走り回る姿は、一見するとただの若者の趣味に見えるかもしれません。しかし、その裏側には「自分で選んだ道を、自分の足で走り続ける」という静かな覚悟があります。仕事とトレーニングを両立させながらも、彼はパルクールを手放そうとはしません。
ケガをしても止まらない理由
当然ながら、パルクールにはケガのリスクもつきものです。Abdusalamさんも例外ではなく、ケガをしてギプスを着けることもあります。それでも彼は、練習をやめません。ギプスをしながらも、可能な範囲で動きを続け、技の感覚を失わないようにしています。
「もう動けなくなるまで走り続けたい」。そう語る彼にとって、パルクールは単なるスポーツというより、自分の生き方そのものです。たとえ一時的に思うように動けなくても、その時間を「やめる理由」にしないところに、彼の強さがあります。
そんな姿勢について、彼は「自分らしくしているだけ」と淡々と話します。その言葉には、大げさな自己アピールではなく、「好きだから続けている」というシンプルさと、揺るがない芯の強さがにじみます。
「自分らしく生きる」は、どこにいても共通のテーマ
新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uygur Autonomous Region)のカシュと、日本の都市や地方。一見するとまったく違う場所ですが、「自分らしく生きたい」という思いは共通しています。Abdusalamさんの物語は、遠くの国の話でありながら、私たち自身の問いを静かに映し出します。
たとえば、次のような問いを自分に投げかけてみるきっかけにもなります。
- 自分が心から好きだと言えることは何か
- それを「続けるための工夫」を、どこまで本気で考えているか
- 忙しい毎日の中で、その時間を少しでも確保できているか
もちろん、誰もが屋根の上を走る必要はありません。大切なのは、規模の大きさではなく、「これは自分らしい」と胸を張って言える時間や行動を持てているかどうかです。
「ただ自分でいる」ことのささやかな勇気
Abdusalamさんの「自分らしくしているだけ」という一言は、一見すると控えめですが、実はとても難しいことをさらりとやってのけている表現とも言えます。他人の視線や評価が気になりやすい時代に、「好きなことをして、それをやり抜く」と言い切り、実際に走り続けることは簡単ではありません。
国際ニュースや世界のトレンドを追いかけるのも大切ですが、ときには一人の若者の生き方に目を向けてみることで、自分の足元の生き方が少しだけクリアになるかもしれません。カシュの屋根の上を駆ける24歳のランニングフォームは、「あなたは何を続けたいですか」と、静かに問いかけているように見えます。
自分のペースで、しかし確かに前に進むこと。その小さな積み重ねこそが、「自分らしく生きる」ためのいちばん現実的な勇気なのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








