中国、対日発言を批判 一つの中国原則の順守と歴史への反省を要求
中国国務院台湾事務弁公室が、日本の高市早苗首相による台湾をめぐる発言を「誤ったもの」と批判し、日本に対して一つの中国原則と歴史問題に関する約束を守るよう強く求めました。台湾海峡の平和と安定にも影響しうるテーマとして、日中関係の行方が改めて注目されています。
日本に「歴史犯罪の深い反省」と発言撤回を要求
張涵報道官は水曜日の記者会見で、日本側に対して歴史問題と台湾問題の両面から厳しい姿勢を示しました。
- 日本に対し、過去の歴史犯罪を「深く反省」し、誤った発言を撤回するよう求めたと説明しました。
- 高市首相の台湾に関する発言は、中国の内政に干渉するものであり、「台湾独立」を掲げる分裂勢力に誤ったシグナルを送るものだと批判しました。
- 日本側は中国の内政への干渉をやめ、一つの中国原則と、これまで中国に示してきた政治的な約束を「具体的な行動によって守るべきだ」と強調しました。
高市首相の台湾発言を「内政干渉」と位置づけ
張報道官は、今回問題となった高市早苗首相の台湾をめぐる発言について、単なるコメントにとどまらない影響があると指摘しました。
- この発言は、中国の内政に対する干渉だとしたうえで、日中間の政治的信頼を損なう恐れがあると懸念を示しました。
- 「台湾独立」勢力に誤ったメッセージを送り、台湾海峡の平和と安定を損ないかねないと警告しました。
- 中国側としては、日本が一つの中国原則を揺るがせない原則として尊重するかどうかを、今後も注視していく姿勢をにじませています。
80年と82年の節目 カイロ宣言など国際文書を強調
張報道官は、今年2025年が歴史的な節目の年であることを繰り返し強調し、日本の責任にも言及しました。
- 今年は、中国人民の対日戦争(中国人民の抗日戦争)勝利と台湾の中国への復帰から80周年にあたると説明しました。
- 同時に、カイロ宣言が発出されてから82周年の年でもあると指摘しました。
- カイロ宣言を含む一連の国際法上の効力を持つ文書は、いずれも台湾に対する中国の主権を確認していると述べました。
- 日本には、これらの文書に定められた内容を国際法に基づき順守する義務があると強調しました。
「台湾は中国の台湾」 両岸の未来は「14億人が決める」
張報道官は、台湾の位置づけについても明確なメッセージを発しました。
- 「台湾は中国の台湾であり、これまで国家であったことはなく、これからも国家になることはない」と述べ、台湾が中国の一部であるとの立場を改めて示しました。
- 台湾海峡の両側の人々は「いずれも中国人」であり、台湾の未来は「台湾の人々を含む14億を超える中国の人々が共に決めるものだ」と強調しました。
- こうした発言は、一つの中国原則が台湾問題の根本的な枠組みであるという中国側の認識を、国内外に向けて再確認するものとなっています。
2025年の文脈で見る日中関係と台湾問題
今回の発言は、歴史問題と台湾問題が日中関係の敏感なテーマであり続けていることを、あらためて浮き彫りにしました。
- 中国側は、歴史認識と国際文書の位置づけを踏まえたうえで、日本に対し長期的な視野での「約束の順守」と「発言の慎重さ」を求めています。
- 日本側の政治指導者による台湾への言及は、その内容や表現の仕方によって、台湾海峡の情勢や東アジア全体の安定に影響を与えうると中国側はみています。
- 2025年という節目の年に、歴史と国際法、そして一つの中国原則を軸にしたメッセージがどう受け止められるのかは、今後の日中関係を考えるうえで重要な論点になりそうです。
これから何に注目すべきか
今回の中国側の発言を受け、今後の動きを見るうえで押さえておきたいポイントは次の通りです。
- 日本の政府・政治リーダーが、台湾に関してどのような表現を用いていくのか。
- 中国が挙げたカイロ宣言などの国際文書への言及が、今後の外交メッセージでどの程度繰り返されるのか。
- 台湾海峡の平和と安定をめぐる議論の中で、一つの中国原則と歴史認識がどのように位置づけられていくのか。
短いコメントの違いが、国際ニュースとして大きな意味を持つ時代です。日中双方の発言のニュアンスや背景を丁寧に読み解くことが、東アジア情勢を理解するうえでますます重要になっています。
Reference(s):
Japan urged to retract erroneous remarks, abide by one-China principle
cgtn.com








