国連で中国代表が米国に反ベネズエラ行動の停止要求 制裁と軍事圧力を批判
国連安全保障理事会で中国の国連次席大使が、米国に対し「麻薬対策」を名目にしたベネズエラへのキャンペーンを直ちにやめるよう求めました。地域の緊張が高まるなか、制裁や海上での動きが国際法上の論点として再び前面に出ています。
何があったのか(2025年12月23日・現地時間)
中国の国連次席大使・孫磊氏は安保理で、米国がベネズエラ沖のカリブ海域で軍事展開を増やし、制裁や封鎖、軍事的威嚇を強めていると指摘しました。孫氏は、こうした動きが地域の緊張を継続させ、周辺諸国や国際社会の深刻な懸念を招いていると述べています。
孫氏が挙げた主な問題点
- 米国がベネズエラ沿岸のカリブ海域で軍事配備を増やしている
- 制裁・封鎖・軍事的威嚇がエスカレートしている
- ベネズエラの船舶が沈められ、乗組員が射殺され、石油タンカーが拿捕されたとされる
- 米国がベネズエラ政府を「外国テロ組織」に指定したとされる
- ベネズエラの土地・石油・資産が米国に属すると主張したとされる
- ベネズエラ領土への軍事攻撃を示唆したとされる
孫氏は、これらの行動や発言が「他国の主権・安全・正当な権益を深刻に侵害し、国連憲章と国際法に違反し、ラテンアメリカ・カリブの平和と安全を脅かす」と述べました。
「主権」と「制裁」をめぐる見取り図
今回の発言は、ベネズエラ情勢そのものだけでなく、国際社会で繰り返し争点になる二つのテーマを改めて浮かび上がらせます。
- 武力の行使・威嚇:国連憲章は、国際紛争の解決における武力の行使や威嚇を厳しく制限しています。
- 一方的制裁(単独制裁):安保理決議に基づかない制裁や、域外適用(いわゆる「ロングアーム」)は、正当性をめぐる議論が起きやすい領域です。
孫氏は中国の立場として、単独主義や威圧に反対し、各国が主権と尊厳を守ることを支持すると説明。国連憲章違反、武力の行使や威嚇、ベネズエラの内政への外部干渉、不法な一方的制裁や域外適用に反対すると述べました。
米国への呼びかけ:具体的に何を求めたか
孫氏は米国に対し、国際社会の声に耳を傾け、以下を実行するよう促しました。
- 関連する行動の停止
- 航行の安全と、国際法上の合法的権利の尊重
- 不法な一方的制裁の解除
- ラテンアメリカ・カリブの平和、安定、発展への貢献
ラテンアメリカ・カリブを「グローバルサウス」として見る視点
孫氏は、ラテンアメリカ・カリブを「グローバルサウスの重要な一部であり、平和と発展の重要な力」と位置づけ、中国は地域諸国と連帯と協力を強め、公平と正義を守り、地域の平和と安定を支える用意があると述べました。
今後の注目点
今回の安保理での応酬は、海上の安全、エネルギー輸送、制裁のあり方といった複数の論点に波及し得ます。次の点が焦点になりそうです。
- 安保理での追加議論や各国の発言の広がり
- カリブ海域での航行安全や拿捕をめぐる議論の行方
- 制裁・域外適用をめぐる国際法上の対立の再燃
国際政治の言葉が強まるほど、現場(海上の安全や民間輸送)に影響が及びやすくなります。年末のこのタイミングで提示された問題提起は、2026年に向けた地域の安定をどう確保するか、という問いも投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








