上弦の月がD字型に大きく明るく見えた理由 近地点が重なった夜
2月24日(火)の夜、中国本土の各地で「D字型」に見える半月が、いつもより大きく明るく感じられました。ポイントは、上弦の月が地球に最も近づく「近地点」と重なったことです。
何が起きた?――「2026年で最も大きく明るい上弦の月」
目撃した人たちが撮影したのは、夜空にのぼる、輪郭のはっきりした半月です。北京時間20時28分、この「半分隠れた」月が近地点(地球に最も近い位置)に達し、地球から約37万キロメートルの距離になったとされています。見た目は大文字のDのように見え、強い光を放っているように感じられました。
なぜ大きく、明るく見えたのか
中国科学院・紫金山天文台で科学普及を担当する王克超氏は、月の見え方は太陽・地球・月の位置関係によって常に変わると説明します。今回の見どころは、上弦の月という「形」と、近地点という「距離」が重なった点でした。
上弦の月は、太陽・地球・月が「直角」になるタイミング
上弦の月は、太陽・地球・月が直角の位置関係になるときに起こります。このとき月は太陽の東側にあり、月の西側半分が照らされるため、空にはD字型の半月として見えます。
月の軌道は楕円――近いと大きく、明るく見えやすい
月の地球周回軌道は楕円で、地球との距離が大きく変わります。王氏によれば、遠いとき(遠地点)は40万キロメートル超、近いとき(近地点)は36万キロメートル未満まで縮むことがあります。
- 遠地点(最も遠い):40万キロメートル超
- 近地点(最も近い):36万キロメートル未満(今回の近地点は約37万キロメートル)
上弦の月が近地点の近くで起きると、ほかのタイミングより「大きく」「明るく」見えやすくなります。2月24日の夜の印象的な見え方は、この重なりが背景にありました。
2026年は上弦12回、下弦13回――“半月”は意外と多い
2026年は、上弦の月が12回、下弦の月が13回あるとされています。満月ほど話題になりにくい一方で、半月は夜空のリズムの中で何度も現れます。そこに「近地点」が重なると、同じ上弦でも見え方の差が際立ちやすくなります。
用語メモ(短く)
- 上弦の月:月の半分が光って見えるタイミングの一つ。D字型に見える。
- 近地点:月が地球に最も近づく位置。
- 遠地点:月が地球から最も遠ざかる位置。
同じ「半月」でも、距離と配置が重なると見え方は変わります。夜空を見上げたときの「いつもと違う」に、天体の幾何学が隠れているのが面白いところです。
Reference(s):
cgtn.com








