CATL創業者、AI活用で新エネルギー加速へ 世界と協力方針
中国の車載電池大手CATL(寧徳時代新能源科技)が、世界のパートナーと協力しながら新エネルギー産業に貢献していく方針を改めて示しました。研究開発(R&D)では、人工知能(AI)技術の取り込みも強めるといいます。
発言の場は「全国政協」会期中のメンバーズ・コリドー
創業者で董事長(会長)の曾毓群(ゼン・ユーチュン)氏は、北京の人民大会堂で開かれた第14期中国人民政治協商会議(全国政協)第4回会議に関連する「メンバーズ・コリドー(委員の取材対応スペース)」で、記者団にコメントしました。曾氏は全国政協の委員でもあります。
「強靭なサプライチェーンとエコシステム」を整備
曾氏は、CATLが近年、強固でレジリエント(強靭)なサプライチェーンとエコシステムを築いてきたと説明しました。電池産業は、原材料から製造、品質管理、物流まで工程が長く、外部環境の影響を受けやすい分野です。そうした中で、供給網の安定性を競争力として強調した形です。
次の焦点はR&D強化とAIの取り込み
今後について曾氏は、投資を増やして研究開発を一段と強化し、特にAI技術をより多く取り込む考えを示しました。電池分野でのAI活用は、たとえば次のような領域で期待が集まります。
- 材料探索や配合設計の効率化(試行回数の削減)
- 製造工程の最適化(歩留まり改善、品質の安定)
- 電池の状態推定・制御(安全性や寿命管理の高度化)
曾氏の発言は、技術開発のスピードが競争軸になるという現場感をにじませます。
「製品を世界へ」技術・標準の国際展開も視野
曾氏は、CATLが製品を世界市場で販売していくとともに、技術や標準(スタンダード)をグローバルに広げていく考えも述べました。電池は性能だけでなく、評価方法や安全要件、互換性など「標準」の影響が大きい領域です。標準が普及すると、サプライチェーンや関連産業の整合も進みやすくなります。
CATLの足元:世界最大手としての存在感
CATLは、電気自動車(EV)向け電池メーカーとして世界最大手とされ、世界市場シェアは約36.8%、業界首位を7年連続で維持しているとされています。市場が拡大するほど、供給能力、品質保証、技術開発、そして国際協業の設計力が問われます。
今後の見どころ:協業と標準化が何を変えるか
今回の発言からは、次の論点が浮かび上がります。
- AI投資がR&Dの成果につながる速度(開発サイクルの短縮や安全性向上)
- 国際協業の広がり方(供給網・開発・製造の役割分担)
- 技術・標準の浸透が市場の選好や導入コストに与える影響
EV普及とエネルギー転換が続く中、電池は「部品」でありながら産業構造を左右する要にもなっています。CATLが掲げた“世界と協力し、技術と標準を広げる”という方向性が、どのように具体化していくのか注目されます。
Reference(s):
CATL founder says battery giant to cooperate globally on new energy
cgtn.com








