中国の「両会」(全国人民代表大会と政治協商会議の年次会合)が、第15次五カ年計画(15次FYP)期の初年度として本格始動しました。2026年3月5日(木)に開幕した全人代で示された成長目標は、今後の世界経済の見通しにも影響しうる“シグナル”として注目されます。
全人代が開幕、15次FYPのスタートと重なる2026年の両会
2026年の両会は、中国の中長期の政策運営の「骨格」となる15次五カ年計画期の初年度に当たります。これは「この10年の後半」に向けた発展の方向性を形にしていく、重要な局面と位置づけられています。
5日(木)朝、北京の人民大会堂で第14期全国人民代表大会(全人代)が第4回会議を開会しました。全人代の前日には、中国の最高政治諮問機関が年次会合を開始しています。
李強・中国首相が示した2026年の成長目標「4.5〜5%」
開幕会議で政府活動報告を行った李強・中国首相は、2026年の経済成長率目標を4.5%〜5%とし、「実際には、より良い成果を目指す」と表明しました。
また、中国の成長について、次のように述べています。
「中国の長期的な成長を支える条件と基調的な趨勢は変わらない」
「中国は制度の強みと、大国経済としての強みをますます示している」
逆風として挙げた3つの論点:地政学、世界景気、多国間主義と自由貿易
報告では、成長の土台への自信を示す一方で、対応すべき課題として次の点が挙げられました。
- 地政学的緊張の高まり
- 世界経済成長の弱さ
- 多国間主義や自由貿易へのショック
そのうえで、強みを生かしつつ課題に対応し、中国の発展に向けたより有望な展望を切り開く必要性が強調されています。
「中国の計画初年度」が世界にとって持つ意味はどこにあるのか
15次FYPの初年度に示される政策運営のトーンは、国際的には「中国経済がどの程度の成長ペースを目線に置くのか」「外部環境の不確実性をどう織り込むのか」を読み解く材料になります。
今回の発信からは、少なくとも次の2つの見方が浮かびます。
- 成長目標の提示:数値目標は、先行きが読みにくい局面で市場の見通しを組み立てる手がかりになり得ます。
- 多国間主義・自由貿易への言及:国際経済の「共通ルール」の揺らぎが課題として語られたこと自体が、今後の対外姿勢を占う論点になります。
今後の注目点:目標の“言葉”が政策と実行にどう落ちるか
2026年は、15次FYPの出発点として、目標設定と実行の結びつきがより意識されやすいタイミングです。地政学や世界景気、貿易環境の変化に向き合いながら、提示した成長目標をどのような手段で支えていくのか。今後の審議や発表で示される具体策が、次の焦点になりそうです。
Reference(s):
How China offers opportunities for world with strong start to 15th FYP
cgtn.com








