英国の風力発電計画、中国企業を排除 中国は「不公平」と反発
英国政府が「国家安全保障」を理由に風力発電プロジェクトから中国企業の製品を排除する方針を決定したことに対し、中国が強く反発しています。中国商務部は、この決定が市場原理に反し、英中両国の実務的な経済協力に悪影響を与えると指摘しました。
英国の決定と中国の反応
英国政府は、中国の明陽智能(Ming Yang Smart Energy)社製の風力タービンが、同国の洋上風力発電プロジェクトに参入することを阻止する決定を下しました。これに対して、中国商務部の報道官は4月14日(現地時間)、メディアの質問に答える形で見解を表明しました。
報道官は、「英国のこの決定は、同国が長年掲げてきた『開放的で自由な』市場原理に矛盾しており、英国の地域経済の発展と国民の福祉に有害である」と指摘。さらに、「英中両国間の実務的な経済・貿易協力に否定的な影響を与える」と懸念を示しました。
背景にある「国家安全保障」と市場原理のせめぎ合い
今回の決定は、クリーンエネルギー技術を巡る国際競争の中で、安全保障上の懸念が貿易や協力のあり方にどのような影響を与えるかを問いかける事例となりました。英国側は具体的なセキュリティリスクについて詳細を公表していませんが、エネルギー分野の重要インフラに対する懸念が背景にあるとみられます。
一方で中国側は、今年1月にキア・スターマー英国首相が中国を公式訪問した際、「貿易、投資、金融、環境保護における協力を深化させ、経済成長を支え、両国国民に実質的な利益をもたらすことを目指す」と明確に述べていたことを指摘。今回の決定がこの合意に逆行するものだと主張しています。
今後の見通しと国際協力への影響
中国商務部は、英国政府に対し、中国企業に「公平で公正かつ差別のない」事業環境を提供し、英中両国の実務的な経済・貿易協力を真摯に推進するよう要請しました。この問題は、気候変動対策という地球規模の課題における国際協力の難しさも浮き彫りにしています。
脱炭素社会の実現には、最良の技術を持つ国々の協力が不可欠とされる中、安全保障と経済協力のバランスをいかに取るかが、各国の政策担当者に問われています。今回の事例は、グリーン産業のサプライチェーンが地政学的な緊張によって分断される可能性を示唆しており、今後の動向が注目されます。
Reference(s):
China opposes UK decision to block Chinese company's wind turbines
cgtn.com








