中国空軍、砂漠で「計画なし」の実弾演習を実施。J-20ら最新鋭機で連携力を追求 video poster
中国人民解放軍空軍が、最新鋭の戦闘機を用いた大規模な実弾演習を砂漠地帯で実施しました。今回の訓練で注目すべきは、あえて「事前計画を設けない」という極めて実戦的なアプローチを採用した点です。
想定外の状況を再現する「計画なき」訓練
今回の演習には、ステルス戦闘機のJ-20をはじめ、J-16やJ-10Cといった主要な機体が投入されました。通常、軍事演習では詳細なタイムラインやシナリオが設定されますが、今回は指揮官がリアルタイムで状況を変化させる形式がとられました。
具体的には、以下のような過酷な条件下での運用能力が試されました。
- リアルタイムの電磁妨害:通信やレーダーを制限される環境での作戦遂行。
- レーダー抑制:敵側の検知能力を無効化しつつ、自機の生存性を高める運用。
- 即興的な意思決定:事前に決められた計画がない中で、現場の判断で機体間の連携を図る。
「システム・オブ・システムズ」の脆弱性を克服する
今回の演習の主眼は、単一の機体性能ではなく、複数の機体や支援システムが統合して機能する「システム・オブ・システムズ(システムの集合体)」としての能力向上にあります。
現代の航空戦では、個々の戦闘機の性能以上に、機体間でのデータ共有や、地上・衛星などの異なるプラットフォームとの連携が勝敗を分けます。しかし、複雑なシステムであればあるほど、一部に不具合や妨害が生じた際の「連携の隙間」や脆弱性が生まれます。中国空軍は、あえて不確実な状況を作り出すことで、こうしたシステムの弱点を洗い出し、調整することを目的としたと考えられます。
変化する現代戦の訓練トレンド
このように、台本のない訓練を通じて適応力を養う手法は、不確実性の高い現代の安全保障環境を反映しています。高度にデジタル化された戦場では、完璧な計画よりも、状況の変化に即座に対応できる柔軟な連携こそが重要視される傾向にあります。
最新鋭機が揃う中で、あえて「不便で不確実な状況」に身を置くことで、実戦的な能力を底上げしようとする試みと言えるでしょう。
Reference(s):
No preset plans: J-20, J-16, J-10C jets drill deep in the desert
cgtn.com

