中国本土・四川省で初の「超深層」シェールガス田を確認 2,350億立方メートルの埋蔵量
中国本土の四川省で、地下4,500メートルを超える「超深層」のシェールガス田が初めて確認されました。エネルギー自給率の向上と持続可能な生産体制を目指すなか、技術的な壁を突破したこの発見は、今後の資源開発のあり方に大きな影響を与える可能性があります。
地下4,500メートル超の世界:未知の領域への到達
中国のエネルギー大手シノペック(Sinopec)は、四川省紫陽市にある「紫陽東風シェールガス田」について、天然資源部から正式な認定を受けたことを発表しました。このガス田の証明地質埋蔵量は約2,356億立方メートルに達します。
今回の発見で特筆すべきは、その深さです。これまでのシェールガス開発をさらに深掘りし、4,500メートルから5,200メートルという超深層への到達に成功しました。これは中国本土におけるこの規模の超深層シェールガス田としては初の事例となります。
5.4億年前の地層という挑戦
このガス田が位置するのは、地球上で最も古い商業的シェール層の一つとされる「カンブリア紀・窮珠司層(きゅうしゅしそう)」です。約5億4,000万年前という極めて古い地層からの採取に成功したことは、地質学的なブレイクスルーと言えます。
しかし、超深層の開発には過酷な条件が伴います。
- 硬い岩盤:掘削が困難な厚く硬い地層が立ちはだかる。
- 極限環境:地下深くの超高温・高圧状態への対応が必要。
研究チームは、地質理論の刷新と核心的な技術開発を重ねることでこれらの課題を克服し、超深層におけるガスの蓄積パターンを体系的に明らかにしました。これは、今後の探索における戦略的な基盤になると見られています。
シェールガス開発の歩みと今後の展望
中国本土における商業的なシェールガス開発は、2012年の涪陵(ふりょう)ガス田の発見から始まりました。これにより、米国、カナダに次いで世界で3番目に商業化を達成した形となります。
その後も開発は着実に進展しています。
- 2017年:涪陵ガス田が年産100億立方メートルを突破。
- 2018年:濰龍(いりゅう)ガス田が初の1,000億立方メートル超の深層ガス田として認定。
- 2025年:永川(えいせん)や紅星(こうせい)などのガス田が相次いで認定。
現在、中国本土の証明シェールガス埋蔵量は4兆立方メートルを超え、年間の生産量は270億立方メートル以上に達しています。これは国内の天然ガス総生産量の8%以上に相当します。
さらに2030年までに、シェールガスの年間生産量を500億立方メートルまで引き上げ、天然ガス供給全体の約15%を担わせる目標を掲げています。技術革新によって「掘れる場所」が深層から超深層へと広がったことで、この目標に向けた現実的な道筋が見えてきたと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com



