中国とブラジルが連携強化、ラテンアメリカとの協力を拡大へ ― 「グローバルサウス」の視点から
中国とブラジルが、ラテンアメリカ・カリブ海地域との協力をさらに広げることで合意しました。不安定な世界情勢が続く中、新興国のリーダーである両国がどのような役割を担おうとしているのか、その背景と展望を紐解きます。
北京での戦略対話:共通の未来に向けて
先日、北京にて「中国・ブラジル外相級包括的戦略対話」が開催されました。中国の王毅外相とブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相が顔を合わせ、両国間の戦略的パートナーシップをさらに深めることで一致しました。
王毅外相は、中国がラテンアメリカおよびカリブ海諸国にとって「信頼できる友人」であることを強調し、ブラジルを含む地域諸国との包括的な協力を拡大させる意向を示しました。特に、両国の国家元首が合意した共通認識に基づき、「共有された未来を持つ共同体」の構築を加速させ、外部からのさまざまな挑戦に共同で対応していく方針です。
「グローバルサウス」の連帯と近代化のシナジー
今回の対話で注目されるのは、単なる二国間関係を超えて、発展途上国の集まりである「グローバルサウス」としての連帯を強調している点です。
- 近代化の推進: 両国はそれぞれの近代化プロセスにおいて相乗効果(シナジー)を生み出し、互いの発展を後押しし合うことを目指しています。
- 不確実性への対応: 変動の激しい現代世界において、グローバルサウス諸国の団結と自己強化を通じて、国際社会に「確実性」を提供したいという考えが示されました。
国際秩序の再構築へ:国連とBRICSでの連携
両国は、国連やBRICSといった多国間枠組みにおける調整を強化することでも合意しました。目指しているのは、より公正で公平なグローバルガバナンス(世界統治)システムの構築です。
具体的には、以下の点に重点を置くとしています。
- 発展途上国の正当な権利と利益の保護
- 世界平和と安定の維持
- 国際的な公平性と正義の促進
ブラジルから見た「ベンチマーク」としての関係性
ブラジルのヴィエイラ外相は、中国とブラジルの関係を、発展途上国が独立性を維持し、連帯を強めるための「ベンチマーク(指標)」であると表現しました。また、大国間における安定し、予測可能な関係を築くためのモデルであるとも述べています。
あわせて、ブラジルは「一つの中国」原則を堅持することを改めて表明し、戦略的な相互信頼を深め、実務的な協力を推進することで、双方の繁栄を実現したいという強い意向を示しました。
大国同士の戦略的な結びつきが、地域的な枠組みを超えて世界全体の統治システムにどのような影響を与えるのか。新興国の視点から見た新しい国際秩序のあり方が、今改めて問われています。
Reference(s):
China to work with Brazil to expand China-Latin America cooperation
cgtn.com


