パリ五輪バドミントン銅のリー・ジージャが語る挫折と再起【国際ニュース】 video poster
2024年パリ五輪のバドミントン男子で銅メダルを獲得したマレーシアのリー・ジージャ選手が、挫折しかけたキャリアと再起、そして支えてくれたコーチへの感謝を語りました。国際ニュースとしても注目されるその言葉を、日本語で整理してお伝えします。
パリ五輪でつかんだ初の五輪メダル
マレーシアの男子バドミントンを代表するリー・ジージャ選手は、2024年のパリ夏季オリンピックで銅メダルを獲得し、自身初の五輪表彰台に立ちました。世界ランキング8位のトッププレーヤーにとっても、このメダルは特別な一歩となりました。
中国国際テレビのスポーツ番組「Talk Sports」(CGTN Sports Scene)で、リー選手はフランス・パリで迎えたその瞬間の心境を振り返っています。準決勝で敗れた直後は、気持ちを立て直すことに迷いもあったといいますが、最終的には銅メダル決定戦で全力を出し切る決意を固めました。
リー選手は、自分が戦った相手たちを思い浮かべながら、こう語りました。
「他の選手たちも本当に一生懸命努力してきたのに、僕と同じ場所にはたどり着けなかった。中国のシー・ユーチー選手やデンマークのアンデルス・アントンセン選手も、この舞台を目指して頑張っていたけれど、届かなかった。そのことを考えたとき、自分は与えられた貴重なチャンスを生かし切らなければならないと思った」
「バドミントンをやめかけた」低迷期からの復活
今でこそ世界トップクラスのリー選手ですが、プロ転向後の数年間は、コートに立つこと自体が苦しくなるほどのスランプに陥っていたと明かしています。
「プロのバドミントン選手になってからのここ数年、バドミントンをやめようかと思った時期がありました。コートに立つたびに幸せを感じられず、プレーを楽しめていませんでした」と振り返りました。
そうした苦しい時期を経て、2024年シーズンには2つのタイトルを獲得し、1大会で準優勝、そしてパリ五輪での銅メダルという結果を残しました。それでも本人は「自分としてはまあまあ。ずっと探している『安定感』はまだ完璧には身についていない」と自己評価は控えめです。
キーワードは「安定感」――結果よりもプロセスを重視
リー選手が繰り返し口にするのが「コンシステンシー(安定感)」という言葉です。単発の好結果ではなく、シーズンを通じて高いレベルで戦い続けることを、最大のテーマにしていることがうかがえます。
インタビューでは、「今年の前半戦の出来はかなり良かったと思う」としながらも、「まだ求めるレベルの安定感には届いていない」と冷静に自己分析しました。五輪メダルという大きな成果を前にしても、自分のプレーの質や波の少なさに目を向けている点が印象的です。
2024年シーズンを「合格点ギリギリ」と自己採点
2024年のシーズン全体について問われると、リー選手は「自分の設定した目標からすると、ぎりぎり合格点を超えたくらい」と評価しました。
- ツアー大会で2つの優勝
- 1大会で準優勝
- パリ五輪での銅メダル
数字だけ見れば決して悪くないどころか、トップ選手として充実した一年とも言えます。それでもリー選手は、「来年はもっと高い目標を掲げて、より良い結果を出したい」と語り、現状に満足するつもりはない姿勢を示しました。
支えてくれたコーチ・ウォン・タット・メンへの深い感謝
今回のインタビューで、もう一つ印象的だったのが、コーチのウォン・タット・メン氏への感謝の言葉です。ウォン氏はリー選手のチームを離れることになりましたが、リー選手はその存在の大きさを何度も強調しました。
「まず、僕のコーチになるという決断をしてくれたことに感謝したいです。彼は自分の生活の場を離れ、僕のためにコーチになる道を選んでくれました。僕の世界ランキングがとても低く、キャリアのどん底にいた時に、一緒に戦ってくれたんです」と語ります。
そして、「自分自身の努力はもちろんですが、彼のサポートがあったからこそ、1年半で初めての五輪メダルを取ることができた。本当に感謝しています」と締めくくりました。
結果だけでなく、そこに至る過程で寄り添ってくれた指導者への敬意がにじむコメントです。トップアスリートの成功の裏側には、こうした長期的な信頼関係があることを改めて感じさせます。
リー・ジージャの言葉から学べること
パリ五輪の国際ニュースとしてだけでなく、リー・ジージャ選手の言葉は、日常を生きる私たちにもいくつかの示唆を与えてくれます。
- 「やめたくなるほどの低迷期」をどう乗り越えるか――結果が出ない時期でも、競技や仕事との向き合い方を見直し、自分なりの楽しさを取り戻すことの重要性。
- 一度きりのチャンスをどう生かすか――他者の努力にも思いを寄せたうえで、自分に巡ってきた機会を大切にし、全力を尽くす姿勢。
- 「支えてくれた人」への感謝――コーチや仲間、家族など、自分を信じて投資してくれた人にきちんと感謝を伝えること。
リー選手は、2024年シーズンを「ぎりぎり合格」と自己採点しつつ、「次はもっと上を目指す」と語りました。挫折と再起、そして感謝を胸に、今後の国際バドミントン界でどのような進化を見せるのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
Olympic badminton bronze medalist Lee Zii Jia discusses Paris 2024
cgtn.com




