スヌーカー世界選手権:アマチュア趙心童が準決勝に王手、オサリバンもリード
中国の趙心童、世界選手権準決勝に王手
イングランド・シェフィールドのクルーシブル・シアターで行われているスヌーカー世界選手権準々決勝で、中国の趙心童がイングランドのクリス・ウェイキンを相手に12-4と大きくリードし、アマチュアとして大会史上初の準決勝進出にあと1フレームと迫っています。
大会史上初、アマチュアとして準々決勝進出
趙心童は、今大会の準々決勝に進出した時点で、すでに歴史に名を刻んでいます。世界選手権の長い歴史の中で、アマチュアとしてこのステージに到達した選手はおらず、その第一号となったからです。
28歳の趙は、かつてUK選手権(英国で行われる主要大会)を制した実績を持ち、中国を代表する実力者の一人です。現在はアマチュア登録ながら、トッププロ相手にも互角以上に渡り合えることを、今大会で改めて証明している形です。
第1セッション:出遅れからの6フレーム連取
試合は当初、趙にとって決して完璧な立ち上がりではありませんでした。第1フレームを落とし、やや嫌なムードでスタートします。しかしそこから流れを一気に引き寄せます。
- 第1フレーム:ウェイキンが先取
- その後:趙が6フレーム連取
- この間には、92点の見事なブレークも記録
フレームとは、スヌーカーの1ゲーム単位のことです。より多くのフレームを先に取った選手が試合に勝ちます。ブレークは、一度テーブルに立った際に連続して積み重ねる得点のことで、90点台のブレークはハイレベルなプレーを象徴します。
第1セッション終了時点で、スコアは6-2。趙が主導権を握ったまま、勝負は第2セッションへと持ち越されました。
第2セッション:ウェイキンの反撃を受け止め、12-4へ
第2セッション序盤は、世界ランキング13位のウェイキンが意地を見せます。2フレーム連取で6-4まで追い上げ、一気に試合の空気を変えかけました。
しかしここで、趙が再びギアを上げます。冷静さを取り戻した趙は、その後の6フレームを一気に連取。途中、56点、68点、58点といった安定したブレークを重ね、再び流れを完全に自分のものにしました。
最終的に、第2セッション終了時点でスコアは12-4。あと1フレームを奪えば、趙は準決勝進出が決まります。勝ち切れば、クルーシブルで7連勝という形にもなり、内容・結果ともにインパクトの大きい快進撃となります。
別カード:ロニー・オサリバンがシー家輝に6-2リード
同じく準々決勝の別カードでは、イングランドのロニー・オサリバンが、中国のシー家輝を6-2とリードし、主導権を握っています。オサリバンは世界選手権7度の優勝を誇るスヌーカー界のレジェンドです。
この試合の序盤は、拮抗した展開から始まりました。第1フレームは接戦となりましたが、オサリバンがこれをものにして先行します。すると第2フレームでは、中国のシーがちょうど100点のブレークを決め、試合を1-1のタイに戻しました。
しかし、その後はオサリバンの経験と試合運びの巧みさが際立ちます。71点、54点、87点とブレークを重ね、一気に4-1とリードを広げました。
第6フレームではシーが取り返し、4-2とします。続く第7フレームでは、シーが52-0と大きくリードしながらも、肝心な場面でミス。ここを見逃さなかったオサリバンが、67点のブレークで逆転し、5-2と再び差を広げました。
第8フレームでは、オサリバンが121点の鮮やかなブレークを披露。午後のセッションを6-2とリードした状態で終え、次のセッションに向けて盤石の立場を築いています。
両者は、この後、水曜日に予定されている全3セッションのうち2回目のセッションで再びテーブルに向かう予定です。
スヌーカー世界選手権を楽しむための視点
今回の準々決勝を通じて見えてくるのは、長丁場の試合で問われる「メンタル」と「流れの読み方」です。
- 流れの切り替え:第1フレームを落としながらも6フレーム連取した趙のように、早い段階で気持ちを立て直せるかどうかが勝負を分けます。
- ブレークの質:92点、100点、121点といった高得点のブレークは、単なるスコア以上に、相手に与える心理的プレッシャーが大きいプレーです。
- 長期戦の集中力:今回のように3セッション制で行われる試合では、1日、あるいは複数日にわたって集中力を保ち続ける力が必要になります。
国際ニュースとしてのスヌーカー世界選手権を日本語で追うと、単なるスポーツ結果だけでなく、選手それぞれのストーリーやメンタルの攻防まで見えてきます。アマチュアとして歴史を塗り替えつつある趙心童と、レジェンドとしてなお最前線に立ち続けるロニー・オサリバン。この対照的な存在が同じ舞台で戦っていること自体が、今大会の大きな見どころの一つと言えるでしょう。
これからの注目ポイント
趙が次のセッションでどのように「あと1フレーム」を取りにいくのか、そしてウェイキンがどこまで巻き返しを図れるのかが焦点になります。また、シー家輝がオサリバン相手に6-2からどこまで対抗できるのかも見どころです。
アマチュアの快進撃とベテランの貫禄。この二つの物語が同時進行しているスヌーカー世界選手権準々決勝は、SNSでも語りやすいテーマに満ちた、まさに「読みやすいのに考えさせられる」国際スポーツニュースと言えそうです。
Reference(s):
Zhao on brink of semifinals while O'Sullivan keeps control at Crucible
cgtn.com








