クラブW杯でパルメイラスとインテル・マイアミが劇的ドローで16強進出
FIFAクラブワールドカップのグループAで、パルメイラス(ブラジル)とインテル・マイアミ(米国)が2対2で引き分け、そろってラウンド16(決勝トーナメント初戦)進出を決めました。歴史あるブラジルの強豪と、リオネル・メッシを擁する新興クラブが激突した一戦は、国際サッカーのいまを象徴するような内容となりました。
電光石火の2-2ドロー、舞台はマイアミのハードロック・スタジアム
試合は現地時間の月曜夜、フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで行われました。スタンドはメッシのプレーを一目見ようとする観客で埋まり、90分を通して大きな歓声とチャントに包まれました。
この試合前の時点で、グループAはパルメイラスとインテル・マイアミがともに勝ち点4で首位タイ。引き分け以上で両チームの突破が決まる状況でしたが、実際のゲーム内容は「消化試合」とは程遠い、激しい攻防戦となりました。
試合の流れ:マイアミが2点リードも、終盤に追いつかれる
スコアの推移を見ると、インテル・マイアミが主導権を握った時間帯と、パルメイラスが底力を見せた時間帯がはっきり分かれています。
- 16分:タデオ・アジェンデがゴールを決め、インテル・マイアミが先制。
- 65分:ベテランFWルイス・スアレスが追加点を挙げ、2対0とリードを広げる。
- 80分:途中出場のパウリーニョが1点を返し、パルメイラスが反撃開始。
- 87分:同じく途中出場のマウリシオが同点弾を決め、スコアは2対2に。
とくに終盤の10分余りは、スタジアムの空気が一気に変わる時間帯でした。交代策で前線にフレッシュな選手を投入したパルメイラスが圧力を強め、80分のパウリーニョのゴールで流れをつかむと、その勢いのまま87分にマウリシオがゴール。歴史あるブラジルのクラブが、意地の追い上げを見せました。
メッシは無得点も、スタジアムの中心に
試合翌日に39歳の誕生日を控えるリオネル・メッシは、この日も何度か決定機に絡みましたがゴールはならず。スタンドからは何度もメッシの名前を連呼するチャントが起こり、プレーのたびに大きなどよめきが起きていました。
しかし、パルメイラスの同点ゴールが決まった直後、メッシは頭を振りながらピッチを見つめる姿を見せました。わずか数分間で2点差のリードが消えてしまった現実に、チーム全体が悔しさをにじませた場面でもありました。
グループA首位はパルメイラス、インテル・マイアミは2位で突破
この2対2の結果、パルメイラスとインテル・マイアミはともに勝ち点5でグループAを終えましたが、得失点差で上回ったパルメイラスが首位通過となりました。引き分けとはいえ、終盤に追いついたパルメイラスにとっては「勝ちに等しいドロー」と言える内容です。
一方のインテル・マイアミは、リードを守り切れなかった悔しさは残るものの、初のクラブワールドカップで決勝トーナメント進出を果たしたことは、大きな一歩と言えます。
ラウンド16の対戦カード:ブラジル勢対決とメッシの古巣対決
ラウンド16では、パルメイラスとインテル・マイアミにそれぞれ注目カードが待ち受けています。
- パルメイラス:同じブラジルのボタフォゴと対戦
- インテル・マイアミ:グループB首位で抜けたパリ・サンジェルマン(PSG)と対戦
パルメイラス対ボタフォゴは、ブラジル国内でも注目度の高いカードになりそうです。お互いの特徴を知り尽くした相手同士だけに、一瞬の集中力の差が勝敗を分ける展開も考えられます。
インテル・マイアミ対PSGは、メッシがかつて所属したクラブとの対戦という意味でも話題性十分です。欧州のビッグクラブ相手に、MLS(メジャーリーグサッカー)のクラブがどこまで対抗できるのか。世界のサッカーファンが注目する一戦となるでしょう。
MLS唯一の16強クラブとしての重み
インテル・マイアミは、今大会のラウンド16に進出した唯一のMLSクラブとなりました。ロサンゼルスFCとシアトルはすでに大会から姿を消しており、「メッシのクラブ」が北米勢の代表として勝ち残った形です。
南米や欧州のクラブに比べると、MLS勢はまだクラブワールドカップの舞台での実績が限られています。そのなかでインテル・マイアミがどこまで勝ち進めるのかは、リーグ全体の評価やイメージにも影響しうるポイントです。今回のグループ突破は、単なる一クラブの成果にとどまらず、北米サッカーの現在地を示す指標としても注目されます。
クラブW杯が映し出す「サッカーの地図」の変化
歴史あるパルメイラスと、誕生して間もないインテル・マイアミ。この対戦カードそのものが、サッカーの世界が南米と欧州中心の時代から、より多極化していく現在の流れを象徴しているとも言えます。
クラブワールドカップという国際大会は、各リーグやクラブの実力を測る舞台であると同時に、サッカーがどの地域で、どのような形で成長しているのかを可視化する場でもあります。今回の劇的なドローと両クラブの16強進出は、その地図が少しずつ塗り替えられていく過程の一コマと言えるのかもしれません。
Reference(s):
Both Palmeiras and Inter Miami make round of 16 at Club World Cup
cgtn.com








