ミロスワフが世界記録更新 スピードクライミング世界選手権V3
韓国・ソウルで開かれているスポーツクライミングの世界選手権で、ポーランドのアレクサンドラ・ミロスワフ選手が自身の女子スピード種目の世界記録を更新し、3度目の世界タイトルを獲得しました。昨年のパリ夏季五輪金メダリストが、再び歴史を塗り替えました。
世界記録を0.03秒更新する6.03秒
ミロスワフ選手は、現地時間の水曜日に行われた女子スピード決勝で、中国のデン・リジュアン選手との対戦に臨みました。結果は6秒03。自身が昨年の五輪予選で樹立していた6秒06の世界記録を0秒03更新しました。
一見わずかな差に見えますが、スタートの反応や一つ一つのムーブ(動き)の精度がそのままタイムに直結するスピードクライミングでは、100分の数秒を削ることが世界の頂点を分けます。ミロスワフ選手はこの勝利で、世界選手権3度目の優勝に到達しました。
パリ五輪決勝の再現 デン・リジュアンが銀メダル
決勝は、昨年のパリ夏季五輪での金メダル決定戦と同じ顔合わせになりました。デン・リジュアン選手は、最近までけがに苦しみながらも今大会に出場し、6秒22という今季自己ベストでフィニッシュ。世界選手権では自身初となる銀メダルをつかみました。
ミロスワフ選手にとっても、パリでしのぎを削ったライバルとの再戦で世界記録をたたき出した意味は小さくありません。五輪と世界選手権という二つの大舞台で同じ相手と争い続ける構図は、競技そのものの注目度も押し上げています。
中国代表の層の厚さ Zhou Yafeiが銅メダル
今大会では、中国代表の選手層の厚さも際立ちました。女子スピードには出場した6人全員がベスト8入りし、その中からジョウ・ヤーフェイ選手が表彰台を射止めました。
ジョウ選手は、地元の声援を受ける韓国のチョン・ジミン選手との3位決定戦に臨み、6秒34のタイムで勝利。自身初となる世界選手権でのメダル獲得となりました。アジアの選手たちが世界の舞台で存在感を高めていることを象徴する結果と言えます。
「五輪の翌年は難しい」 それでも示した王者の強さ
31歳のミロスワフ選手はレース後、次のように語りました。「このタイトルは特別です。五輪の翌年は、出場したすべての選手にとって難しい一年になります。だからこそ、今回の結果が本当にうれしい。努力が報われたと思います」。
五輪の後は、燃え尽き症候群やモチベーションの維持が課題になることが少なくありません。その中で、世界記録を更新しながら世界選手権のタイトルも手にしたミロスワフ選手は、王者としての集中力と継続力をあらためて示した形です。
スピードクライミングを楽しむための視点
今回の女子スピード決勝を入り口に、競技を見るときのポイントを簡単に整理すると、次のようになります。
- スタートからゴールまで、わずか数秒の中で勝負が決まるスピード感
- わずか0秒01の差が、世界記録やメダルの色を分ける緊張感
- ポーランドや中国、韓国など、各国のトップ選手がしのぎを削る国際性
ソウルでの世界選手権は、昨年のパリ夏季五輪で注目を集めたスポーツクライミングが、五輪後も進化を続けていることを印象づけました。ミロスワフ選手の新たな世界記録は、その流れを象徴する一つの出来事と言えます。
Reference(s):
Miroslaw breaks own world record to claim speed climbing world title
cgtn.com








