世界体操ジャカルタでホン・ヤンミンが中国初金 あん馬を制す
ジャカルタで開催中の世界体操選手権で、中国の19歳、ホン・ヤンミン選手が男子あん馬を制し、中国代表として今大会初の金メダルを獲得しました。女子段違い平行棒と男子つり輪ではメダルが生まれた一方、女子跳馬では悔しいミスもあり、中国体操陣にとって明暗が分かれる一日となりました。
ホン・ヤンミン、世界選手権デビューでいきなり金メダル
現地時間の金曜日に行われた男子あん馬決勝で、中国代表デビューとなるホン・ヤンミン選手が優勝しました。アルメニアのマミコン・ハチャトゥリャン選手と14.600点で並びましたが、演技の出来栄えを示す実施点で上回り、金メダルを手にしました。銅メダルは14.566点をマークしたアメリカのパトリック・フープス選手でした。
ホン選手は「初めての世界選手権で、目標は決勝に進むことだけでした。予選を2位で通過したと知って、チャンスがあると思った。あとは練習通りに、リラックスして演技しようと自分に言い聞かせました」と振り返ります。
さらに「この金メダルは始まりにすぎません。ロサンゼルス五輪でチームにもっと貢献したいです」と語り、今後の国際大会やロサンゼルス五輪を見据えて意欲を示しました。
女子段違い平行棒 ネムールが圧勝、ヤン・ファンユウェイは銅
女子段違い平行棒決勝では、アルジェリアのカイリア・ネムール選手が15.566点のハイスコアで金メダルに輝きました。ロシアのアンジェリーナ・メリニコワ選手が14.500点で銀メダル。
同じ14.500点をマークした中国のヤン・ファンユウェイ選手は、タイブレークと呼ばれる同点決定方式によって、惜しくもメリニコワ選手にわずかに及ばず、銅メダルとなりました。
ヤン選手は「演技の中で小さなミスはありましたが、初めての大きな大会で最後までやり切れたことに満足しています。ここでの経験は、プレッシャーの中で戦ううえで、とても貴重な財産になりました」と語り、メダルとともに得た手応えを強調しました。
男子つり輪 ラン・シンユーが銅、チャン・ボーヘンは4位
男子つり輪決勝では、予選トップ通過のラン・シンユー選手が14.500点をマークし、銅メダルを獲得しました。優勝はアメリカのドネル・ウィッテンバーグ選手で14.700点、トルコのアデム・アシル選手が14.566点で銀メダルでした。
中国のチャン・ボーヘン選手は14.466点とメダルにあと一歩と迫りましたが、わずかに届かず4位に終わりました。
ラン選手は「練習ではとても良い状態でしたが、トップバッターでの演技になり、いつもより緊張してしまいました。良い勉強になりましたし、今後はプレッシャーの中でも自分の演技を出し切れるようにしたいです」と冷静に課題を受け止めました。
女子跳馬 デン・ヤーランは痛恨のミスで演技できず
女子跳馬決勝では、予選で2位タイにつけていたデン・ヤーラン選手が、悔しい形で競技を終えました。1本目の試技で助走から跳馬台に手をつけられず、演技を開始しなかったとみなされるミスを犯してしまいます。
この判定を受けると、規則上2本目の跳躍も行うことができないため、デン選手はメダル争いから姿を消す結果となりました。
その後の決勝では、段違い平行棒で銀メダルだったメリニコワ選手が、合計14.466点で今大会2つ目のタイトルを獲得しました。カナダのリア=モニカ・フォンテーヌ選手が14.033点で2位、アメリカのジョスリン・ロバーソン選手が13.983点で3位に入りました。
ロサンゼルス五輪を見据える中国体操陣
今大会の世界体操選手権は、ロサンゼルス五輪を数年後に控えた重要なステップとなっています。ホン・ヤンミン選手のあん馬金メダルは、中国男子体操における新世代の台頭を象徴する結果と言えます。一方で、つり輪や跳馬での悔しいミスは、今後の強化やメンタル面の課題として残りました。
世界体操選手権のような国際大会では、得点差が0.1点にも満たない僅差になることが多く、メダルの色を左右するのは、最後まで演技をまとめ切る集中力と安定感です。今回の結果からは、ホン選手やヤン選手、ラン選手ら若手の可能性と同時に、ミスをどれだけ減らせるかという現実的なテーマも浮かび上がります。
日本を含むアジアの体操ファンにとって、ジャカルタでの世界体操は、ロサンゼルス五輪に向けた勢力図を占う材料にもなります。ホン・ヤンミン選手の中国初金を皮切りに、今後どの国や地域が頭ひとつ抜け出していくのか。国際ニュースとしての動きを、日本語で丁寧に追っていく価値のある大会となっています。
Reference(s):
Hong Yanming wins first gold medal for China at Gymnastics Worlds
cgtn.com








