なぜ急に気分が変わるのか?ホルモンバランスと甲状腺が心身に与える影響 video poster
ふとした瞬間に気分が落ち込んだり、理由もなくイライラしたりすることはありませんか。こうした「気分の浮き沈み」は、単に性格や精神的なストレスだけではなく、私たちの体内で分泌されるホルモンのバランスが深く関わっています。
北京協和医院の内分泌科主任医師である趙維剛(Zhao Weigang)博士は、目に見えないホルモンの働きが、私たちの感情や身体状態をどのようにコントロールしているかを解説しています。心と体のつながりを紐解く鍵は、内分泌系という精巧なシステムにありました。
睡眠不足が内分泌系に与えるダメージ
現代社会において避けられない悩みの一つである「睡眠不足」は、単なる疲労感にとどまらず、内分泌系に深刻な影響を及ぼします。内分泌系はホルモンを分泌して体の機能を調節するシステムですが、睡眠時間が不足するとこのリズムが崩れてしまいます。
- ホルモン分泌の乱れ: 睡眠中に調整されるはずのホルモンバランスが崩れ、ストレスホルモンの分泌量に影響が出ます。
- 感情の不安定化: 内分泌系の乱れは脳への影響を及ぼし、感情のコントロールを難しくさせ、結果としてムードスイング(気分の変動)を誘発しやすくなります。
「静かなコントロール役」甲状腺の役割
内分泌系の中でも特に注目したいのが、首にある小さな臓器「甲状腺」です。甲状腺は、私たちが意識することなく、心身のあらゆる機能を静かにコントロールしています。
甲状腺が影響を与える主な項目
甲状腺から分泌されるホルモンは、血液を通じて全身に運ばれ、以下のような重要な役割を担っています。
- 心拍数と代謝: 心臓の鼓動の速さや、エネルギー消費の効率を調節します。
- 感情とストレス: 甲状腺機能の変動は、不安感や抑うつ感、あるいは過度な興奮状態など、感情の起伏に直接的に関わっています。
- 身体的な形状: 代謝に影響を与えるため、体重の変化や体型にも関与します。
心と体の調和を考える
ストレスを感じると気分が乱れ、そのストレスがさらにホルモンバランスを崩すというサイクルに陥ることがあります。しかし、気分の変動を「心の弱さ」として捉えるのではなく、内分泌系という生理的なメカニズムの結果として捉えることで、自分自身の状態をより客観的に理解できるかもしれません。
日々の睡眠を大切にすることや、体の小さなサインに耳を傾けることは、結果として心の安定につながります。私たちが感じる「感情」の裏側には、常にホルモンという化学物質の緻密なやり取りが存在しているのです。
Reference(s):
cgtn.com