中国・海陽原発3号機で巨大鋼鉄ドーム据え付け完了 2027年の本格稼働へ video poster
中国東部・山東省にある海陽原子力発電所3号機の「核島(かくとう)」で、原子炉建屋を覆う巨大な鋼鉄製ドームが据え付けられました。これにより3号機の主な建屋工事はほぼ完了し、2027年の3・4号機の全面運転開始に向けて大きな節目を迎えた形です。
海陽原発3号機で何が行われたのか
今回据え付けられたのは、海陽原子力発電所3号機の「核島」と呼ばれる区域を覆う鋼鉄製ドームです。核島は、原子炉本体や重要な安全設備が集中する発電所の中核部分で、その上をドームが覆うことで、内部設備を保護するとともに安全性を高める役割を担います。
鋼鉄ドームの設置は、原子炉建屋の構造として大きな工程のひとつとされます。今回の据え付けにより、3号機の主建屋工事は「基本的に完成した」とされており、内部機器の据え付けや試験運転など、次の段階へ進む土台が整ったことになります。
3・4号機は2027年に全面運転予定
海陽原発では、現在建設が進む3号機と4号機について、2027年に全面運転(フル稼働)に入る計画です。2025年末の時点から見ると、本格稼働までおよそ2年というタイムラインでプロジェクトが進んでいることになります。
運転開始までには、機器の据え付け、系統ごとの試験、総合的な安全確認など、多くの工程が残されています。今回のドーム据え付け完了は、そのプロセスの中でも目に見えやすい「節目」といえるでしょう。
4基合計で年間400億kWh 山東省人口の半分を支える規模
海陽原発では、4基の原子力発電ユニットが稼働する計画で、すべてが稼働した際には、年間最大400億キロワット時(kWh)の電力を生み出すと見込まれています。
- 原子力ユニット数:合計4基
- 年間発電量の想定:最大400億kWh
- 供給規模:山東省の人口のおよそ半分の電力需要を賄う見込み
これは、家庭用だけでなく、工業生産やサービス産業など、地域の幅広い電力需要を支える基幹電源となりうる規模です。経済活動が活発な山東省にとって、安定した電力供給の選択肢が増えることになります。
エネルギー転換の中で原子力はどう位置づけられるか
各国で再生可能エネルギーの導入拡大が進む一方で、安定して大量の電力を供給できる電源として、原子力を活用し続ける動きもあります。海陽原発のような大規模プロジェクトは、その一つの具体例といえます。
原子力発電は、運転時の二酸化炭素(CO₂)排出が少ない電源とされていますが、安全性の確保や使用済み燃料の管理など、慎重な対応が求められる課題も抱えています。今後の議論では、次のような点が問われていきそうです。
- 気候変動対策として、原子力をどの程度活用するのか
- 地域住民の安全・安心をどう確保し、信頼を築いていくのか
- 再生可能エネルギーと原子力、火力発電のバランスをどう設計するのか
国際ニュースとして見る海陽原発の動き
中国東部・山東省で進む海陽原発の建設は、アジアのエネルギー事情や国際ニュースを日本語でフォローしたい読者にとっても、興味深い動きです。特に、
- エネルギー安全保障をどう確保するか
- 脱炭素と経済成長をどう両立させるか
- 大型インフラプロジェクトを通じて地域経済にどのような影響が出るのか
といった論点を考えるうえで、参考になる事例となるでしょう。
今回の鋼鉄ドーム据え付け完了は、世界各地で続くエネルギー転換の中で、原子力発電がどのような役割を果たしていくのかを改めて問い直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Massive steel dome lifted into place at China's Haiyang nuclear plant
cgtn.com








