BRICSと世界秩序の変化 米経済学者ウルフ氏が語る「新しい選択肢」 video poster
アメリカの経済学者リチャード・ウルフ氏が、「BRICSは世界の根本的な変化の中核にある」と語り、国際経済ニュースとして改めて注目を集めています。世界の同盟関係や国際秩序が揺れ動くなかで、BRICSは「みんなのための新しい選択肢」をつくろうとしている、とウルフ氏は見ています。
ウルフ氏が見る「BRICSの役割」
ウルフ氏は、BRICSが現在の世界経済システムを変えつつあると指摘します。彼の言葉によれば、BRICSは既存の枠組みの外側に「独自のスペース」を切り開き、その中で新しい開発の道筋を示そうとしている存在です。
この「スペース」とは、特定の国や機関のルールだけに縛られず、より多様な選択肢から自国や地域の発展モデルを選べる余地だと考えられます。ウルフ氏は、それが「世界中のすべての人」にとって新たな可能性をもたらすと強調しています。
「新しい開発の選択肢」とは何を意味するのか
ウルフ氏の表現をかみ砕くと、BRICSが目指しているのは、世界の国や地域が次のような点でより自由度を持つ秩序だと言えます。
- 経済成長や開発のモデルを、一つの正解に合わせるのではなく、複数の方向性から選べること
- 貿易や投資、インフラ整備などで、パートナーを柔軟に選びやすくなること
- 国際政治の対立に巻き込まれにくい形で協力関係を築けること
こうした変化は、一部の大国にとっては影響力の再調整を意味しますが、多くの国や地域にとっては交渉力の向上や選択肢の拡大につながります。ウルフ氏が「世界の根本的な変化」と表現する背景には、そうした構図の変化があります。
揺れ動く同盟と国際秩序のなかで
ウルフ氏は、世界の同盟関係や国際政治のダイナミクスそのものが変わりつつあると指摘します。そして、その変化の「中心のひとつ」にBRICSがあると見ています。
安全保障、エネルギー、技術、金融など、あらゆる分野で連携の組み合わせが多様化するなか、BRICSのような枠組みは、従来の二極的な対立構造とは異なる選択肢を提示している、と受け止めることもできます。
日本とアジアの読者への示唆
日本やアジアの読者にとって、この議論が重要なのは、世界経済の「前提条件」が静かに書き換わりつつあるかもしれない、という点にあります。どの国とどのように組むのか、どんな価値観やルールを重視するのか――その選択肢が増えるほど、各国は自らの戦略や優先順位を問い直さざるをえません。
ウルフ氏のメッセージは、「BRICSが正しいかどうか」をめぐる賛否ではなく、「世界の多くの人々が、別の道を模索し始めている」という現実に目を向けてほしい、という呼びかけとして読むこともできます。今後の国際ニュースを追ううえで、BRICSをめぐる動きが「世界の変化を映す鏡」として、これまで以上に重要になっていきそうです。
Reference(s):
Richard Wolff: BRICS at the core of fundamental change in the world
cgtn.com








