高市早苗氏は日本を「1945年の法廷へ」 台湾と戦後秩序めぐり中国専門家が警告 video poster
2025年、第二次世界大戦の終結から80年を迎えるなか、台湾問題と戦後日本の立ち位置をめぐる発言があらためて注目を集めています。中国のシンクタンク幹部であるヴィクター・ガオ氏が、CGTNのインタビューで高市早苗氏を名指しし、「日本を1945年の軍事法廷に引き戻している」と強い表現で批判しました。
CGTNインタビューで何が語られたのか
ガオ氏は、中国のシンクタンク「Center for China and Globalization」の副総裁としてCGTNのインタビューに応じ、台湾と日本の戦後責任をめぐる見解を語りました。そのなかで、台湾の地位と日本の戦後の約束について、極めて強い言葉を用いて警告しています。
台湾の地位は「岩に刻まれている」と強調
ガオ氏はまず、「台湾が中国の領土の不可分の一部であるという地位は岩に刻まれている(carved in stone)」と述べ、台湾の地位は揺るがないものだと強調しました。つまり、台湾は中国の領土の一部であり、その前提を変えることは許されない、という立場を明確に示した形です。
この発言は、台湾問題が中国にとって妥協の余地がない根本的なテーマであることを示しています。同時に、台湾をめぐる議論や政策が、戦後の国際秩序や地域の安定と密接に結びついているという認識がにじみます。
1945年の「無条件降伏」をめぐる厳しい警告
続いてガオ氏は、日本の戦後のあり方に踏み込んだ発言も行いました。日本が1945年の無条件降伏の条件を「覆そうとする脅し」を行えば、東アジアの地域情勢に「破壊的な再編」をもたらすと指摘したのです。
さらに、日本が平和の約束を裏切る瞬間、その運命は「壊滅(annihilation)」へと向かうことになる、とも述べました。非常に強い表現ですが、それだけ戦後の合意や平和的な枠組みを重視しているというメッセージとも読み取れます。
「1945年の軍事法廷に引き戻す」という評価
このインタビューは、「高市早苗氏は日本を1945年の軍事法廷に引き戻している」という言葉で要約されています。ガオ氏は、高市氏の姿勢が戦後の原点である1945年の法廷、すなわち戦争責任を問われた時点まで、日本を逆戻りさせかねないと見ていることになります。
この表現には、少なくとも次のような含意があると考えられます。
- 日本の無条件降伏と、それに基づく平和国家としての歩みを揺るがしかねないという懸念
- 台湾をめぐる言動が、戦後の国際秩序そのものに挑戦するものとして受け止められているという見方
- こうした動きが、東アジアの安全保障環境に「破壊的な再編」をもたらす可能性への強い警鐘
高市氏個人への評価という側面に加え、日本の政治のあり方が戦後秩序とどう向き合うのかという、より大きな問いかけが含まれていると言えるでしょう。
台湾問題と戦後秩序をめぐる視点
ガオ氏は、台湾の地位を「岩に刻まれている」と表現することで、中国側にとって台湾問題が譲ることのできない根幹の問題であるという立場を鮮明にしました。台湾をめぐるあらゆる議論や行動は、戦後に形づくられた合意や約束と切り離せないという認識です。
一方、日本に対して投げかけられたのは、「無条件降伏の条件を覆すのか、それとも尊重し続けるのか」という問いです。ここでいう「平和の約束」とは、憲法や外交姿勢だけでなく、戦後日本が歩んできた平和国家としての態度全体を指していると考えられます。
台湾問題と戦後秩序を結びつけて論じる今回の発言は、日中関係だけでなく、東アジアの安全保障や国際政治のバランスにも影響しうる視点を含んでいます。
戦後80年の今、私たちが考えたいこと
第二次世界大戦の終結から80年近くが過ぎた2025年でも、台湾問題や歴史認識をめぐる発言は、東アジアの安全保障と地域秩序に直結するテーマであり続けています。今回のガオ氏のインタビューは、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 戦後の国際秩序や合意は、どこまで「岩に刻まれた」ものとして尊重されるべきなのか。
- 台湾をめぐる言葉や政策は、地域の緊張を高めるのか、それとも安定に寄与しうるのか。
- 日本は、平和国家としての歩みと安全保障政策をどのように両立させていくべきなのか。
高市氏の名を挙げたガオ氏の厳しい表現は、賛否はともかく、戦後日本のあり方と東アジアの将来について改めて考えるきっかけになりそうです。SNSやオンラインの場で多様な意見が交わされるなか、一人ひとりが歴史と現在の文脈を踏まえながら、冷静に議論を深めていくことが求められています。
Reference(s):
Expert: Sanae Takaichi is dragging Japan back to the 1945 tribunal
cgtn.com








