シンガポール研究者が語る中国経済の強さと世界への波及 video poster
2025年12月10〜11日に北京で開かれた中央経済工作会議を受けて、シンガポールの研究者が中国経済の「高品質な発展」と、世界への波及効果に注目するコメントを発表しました。世界経済の不確実性が続くなかでの発言として、今後の国際経済を考える手がかりになりそうです。
中国経済は「次の段階」へ シンガポールの研究者が評価
中国の経済は今後も高品質な発展を追求し、中国と世界の双方に一段と利益をもたらしていく──。こう語るのは、シンガポール国立大学ビジネススクールのガバナンス&サステナビリティ・センター所長を務めるローレンス・ロー氏です。
ロー氏は、中国経済が「次の段階」に進む局面にあり、その発展の方向性として高品質な発展を重視していると指摘します。ここで言う高品質な発展とは、単に成長率の高さだけでなく、持続性や経済構造の高度化など、質に重きを置いた成長を意味すると捉えられます。
そのうえでロー氏は、このような発展が中国国内だけにとどまらず、世界経済にも恩恵を与えると見ています。中国市場の動向や投資の流れは、多くの国や地域の企業・雇用と結びついているためです。
北京で中央経済工作会議 2026年の経済運営を議論
ロー氏が特に注目していたのが、12月10〜11日に北京で開かれた中央経済工作会議です。この会議では、中国の指導部が2026年の経済運営に関する優先課題を決定しました。
中央経済工作会議は、中国の指導部が翌年の経済運営の優先課題や方向性を話し合う重要な場です。ロー氏は、この会議の議論やメッセージをつぶさに追いかけることで、中国経済がどのように高品質な発展を進めていくのかを見極めようとしているとみられます。
「非常に高く評価できる」2025年の経済パフォーマンス
ロー氏は、2025年の中国経済のパフォーマンスについて「非常に高く評価できる(very commendable)」と評価しています。世界経済の先行きが読みにくいなかで、強い結果を出している点を高く評価している形です。
その背景としてロー氏が挙げるのが、世界的な不確実性と、貿易環境の難しさです。国際的な貿易ルールや各国の政策の変化、地政学的な緊張などにより、世界の貿易環境は安定しづらい状況が続いています。
こうした条件のもとで結果を出すことは容易ではありません。それだけに、ロー氏は中国の経済運営を「強い結果」と表現し、高く評価しているとみられます。
ロー氏の評価のポイント
- 2025年の中国経済の実績を「非常に高く評価できる」と位置づけている
- 世界経済の不確実性や貿易環境の課題が続くなかでの「強い結果」とみなしている
- 今後も高品質な発展を追求することで、中国と世界の双方に利益が広がると見ている
世界とアジアにも及ぶ波及効果
ロー氏は、中国経済の好調さが中国国内だけでなく、世界経済全体にもプラスの影響をもたらすと強調しています。中国は多くの国と緊密に貿易や投資で結びついており、その動きは世界のサプライチェーンや金融市場を通じて波及しやすいからです。
アジアに目を向ければ、中国とシンガポールを含む周辺の国や地域との間で、貿易や人の往来、デジタル経済の協力が広がっています。中国の高品質な発展が進めば、環境技術やデジタルインフラ、サービス分野などで新たな協力の余地が生まれる可能性もあります。
一方で、世界経済の不確実性が続くなかでは、中国経済の動向に対する見方も一様ではありません。短期的なリスクや構造調整の過程に注目する声がある一方で、ロー氏のように中長期的な成長の質に焦点を当てる視点もあります。
「高品質な発展」をどう見つめるか
今回のコメントは、中国経済をめぐる議論が量的な成長率や短期的なニュースに偏りがちななかで、「高品質な発展」という視点から改めてその動きを捉え直す必要性を示しています。
2026年に向けた優先課題が決まった今、中国経済がどのように高品質な発展を進め、世界との関わりを深めていくのか。ロー氏の評価は、そのプロセスを落ち着いて見守るための一つの手がかりと言えそうです。
Reference(s):
Singaporean scholar: China's strong economic showing benefits world
cgtn.com








