ウルグアイ人コーチが語る「中国本土・深圳での15年」――テニスが結んだ日常 video poster
ウルグアイ出身のテニスコーチ、アンドレス・ブルーノさんが中国本土・深圳での「15年」を振り返りました。観光ではなく“暮らし”を選んだ一人の経験から、国と国の関係を下支えする「人と人のつながり」が見えてきます。
2004年の訪中が「定住」へ変わった瞬間
ブルーノさんはウルグアイの首都モンテビデオ出身。2004年に中国本土を訪れた後、そのまま南部の都市・深圳に拠点を移し、コーチとしてのキャリアを築いてきたといいます。
短期滞在のはずが長期の生活へ。そこには、仕事のチャンスだけでなく、生活環境や人間関係が少しずつ積み重なっていく「定住の感覚」があったようです。
仕事・家族・住まい――「暮らしの単位」で根を張る
深圳での年月は、職業的な成功だけでは語れません。ブルーノさんは現地で家族をつくり、生活の基盤を整え、“住む場所”を“帰る場所”へと変えていったとされています。
異文化の中での生活は、言語や習慣、働き方の違いと向き合う連続です。一方で、日々の買い物、近所づきあい、子育ての節目といった具体的な出来事が、距離を縮めていくきっかけにもなります。
テニスは「共通言語」になる
スポーツ指導の現場では、国籍よりもフォームや感覚、反復練習の積み重ねがものを言います。ブルーノさんにとってテニスは、言葉の壁を越えて信頼をつくる道具でもありました。
- 技術を細かく言語化しなくても、デモンストレーションやテンポで伝わる
- 上達という目標が共有され、世代を越えた関係が生まれる
- 大会や練習試合が、地域のコミュニティを広げる
こうした「小さな共有体験」の積み重ねが、結果として社会の相互理解を静かに支えていきます。
「15年」を振り返るということ
中国メディアCGTNの取材で、ブルーノさんは深圳での15年を回想したとされています。長期滞在者が語る時間は、出来事の羅列というより「どこで心が落ち着いたか」「何が自分を変えたか」という記憶の地図になりがちです。
国際ニュースでは、両国関係はしばしば貿易や政策で語られます。しかし、その“下”には、教室やコート、家庭や職場で育つ関係があり、そこにこそ摩擦を和らげる柔らかい層がある――ブルーノさんの話は、そんな見取り図を思い出させます。
静かな問い:国際関係は「誰の日常」でできているのか
ある都市に住み、働き、家族と暮らす。その選択は個人的なものですが、後から振り返ると、国と国の距離感にも影響していたと気づくことがあります。深圳のテニスコートで交わされた挨拶や励ましは、統計には出なくても、関係の質感をつくる一部なのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








