国際ニュース:南スーダンの孤児院 戦争と貧困を生き抜く子どもたち video poster
南スーダンで、戦争と貧困ですべてを失った子どもたちと向き合い続ける一人の男性がいます。孤児院を運営するマーティン・オジョク・ケネディ・リーさんの静かな闘いを伝える国際ニュースを、日本語でお届けします。
南スーダンの小さな孤児院から見える現実
アフリカ東部の南スーダンでは、長年の戦争と深刻な貧困のなかで、多くの子どもたちが家族や住まいを失ってきました。そうした子どもたちを受け入れているのが、リーさんが運営する孤児院です。
そこに暮らすのは、文字通り「すべて」を失った子どもたちです。親やきょうだいを亡くした子もいれば、避難の過程で家族と離ればなれになり、行き場をなくした子もいます。過酷な経験を背負ったまま、日々を生き抜こうとしているのです。
Blue Helmets, No Borders という発想
この物語には「Blue Helmets, No Borders」という言葉が添えられています。平和維持活動を象徴する青いヘルメットと、国境をこえる思いを重ねたフレーズです。
リーさんは、大きな武器や派手な言葉を持つ戦士ではありません。しかし、厳しい環境のなかで子どもたちを守り、未来へ送り出そうとする姿は、静かな戦士そのものです。国籍や言語が違っても、守りたいものは同じだというシンプルなメッセージがそこにはあります。
子どもたちにとっての希望とは何か
リーさんの使命は、子どもたちに希望を渡し、過去から一歩離れる手助けをすることです。そのために必要なのは、特別なヒーローではなく、ごく当たり前の「日常」を取り戻すことだと考えられます。
孤児院で子どもたちが手にするのは、例えば次のようなものです。
- 安心して眠れるベッドや屋根のある部屋
- 毎日欠かさない食事と水
- 学び、遊び、笑うための時間
- 自分の気持ちを話しても否定されない空間
どれも特別なものではありませんが、戦争と貧困のただ中で育った子どもたちにとっては、初めて手にする「当たり前」でもあります。その積み重ねが、少しずつ希望の感覚を取り戻すことにつながっていきます。
過去に縛られず、未来へ歩き出すために
つらい記憶そのものを消すことはできません。しかし、リーさんが目指しているのは、子どもたちが「戦争で家族を失った子」という肩書きだけで語られない未来です。
学校に通い、友だちと笑い合い、いつか自分の仕事や夢を語れるようになること。過去の出来事に人生のすべてを支配させないこと。そのためのスタート地点として、孤児院は存在していると言えます。
日本から遠い南スーダンを、自分ごととして考える
この記事を書いている2025年現在、世界には南スーダンのように紛争と貧困の影響が色濃く残る地域が少なくありません。日本で暮らしていると、南スーダンの孤児院の話は、どうしても遠い世界の出来事に感じられます。
しかし、戦争と貧困で居場所を失った子どもたちが、今もどこかで今日という日を生きているという事実は、私たち一人ひとりの現実ともつながっています。すぐに大きな支援や行動を起こせなくても、このような物語を知り、身近な人と共有することから始めることができます。
記事を読みながら、自分なら何ができるか、どんな社会であってほしいかを考えてみること。それもまた、国境をこえて子どもたちの未来を支える、小さな一歩になるはずです。
Reference(s):
cgtn.com








