グローバルサウス200超シンクタンクが同盟結成 南南協力とガバナンス強化へ
グローバルサウス諸国の200超のシンクタンクが新たな同盟を立ち上げ、南南協力を一段と深め、グローバルガバナンス(世界的なルールづくり)の強化を目指します。
南京で発足した「グローバルサウス・シンクタンク同盟」
グローバルサウス諸国のシンクタンク200超が参加する同盟が、中国東部・南京市で開かれた第2回グローバルサウス・シンクタンク対話の場で、現地時間の木曜日に設立されました。2025年12月8日現在で、これだけの数の研究機関が一つの枠組みに集うのは、グローバルサウスをめぐる動きとして注目すべき出来事です。
新たに発足した枠組みはグローバルサウス・シンクタンク同盟(Global South Think Tanks Alliance)で、南南協力の深化とグローバルガバナンスの前進を掲げています。
参加するシンクタンクは、新興国や発展途上国を中心に構成されており、それぞれ自国や地域の政策研究を担う独立・公的機関です。同盟は、知見やデータの共有を進めながら、共通の課題について提言を行うことを目指しています。
グローバルサウスと南南協力――キーワードを整理
ニュースで耳にする「グローバルサウス」は、おおむね新興市場国や発展途上国を指す言葉として使われています。今回の同盟は、まさにそうした国・地域のシンクタンクが横につながる試みです。
彼らが掲げる「南南協力」は、従来の先進国から途上国への一方向の支援とは異なり、グローバルサウス同士が経験や技術、資金を持ち寄り、対等な立場で協力していこうとする考え方です。
また「グローバルガバナンス」は、気候変動や貧困、デジタル経済のルールづくりなど、一国では対応しきれない課題について、各国・各地域が連携して取り組むための仕組み全般を指します。今回の同盟は、こうしたテーマに関する提言力を高める狙いがあります。
中国本土・南京で生まれた連携の意味
同盟が設立されたのは、中国東部の都市・南京です。ここで開かれた第2回グローバルサウス・シンクタンク対話のサイドラインで合意に至りました。
中国本土でグローバルサウスの研究者や政策担当者が集まる対話の場が設けられ、その中からシンクタンク同士の恒常的なネットワークづくりが生まれたことは、今後の議論の広がりをうかがわせます。
同盟が担う三つの役割
現時点で公表されている目的は「南南協力を深めること」と「グローバルガバナンスを前進させること」です。そこから見えてくる役割を、次の三つに整理できます。
- 知識の共有ハブとして:各国・地域が個別に集めてきたデータや分析結果を共有し、政策立案の質を高める役割。
- グローバルサウスの声の「とりまとめ役」として:国際会議や国連の場などで、多様な国・地域の視点を整理し、共通のメッセージとして発信する役割。
- 長期的な協力テーマの発掘役として:インフラ、教育、保健、デジタル技術など、南南協力の重点分野を中長期の視点で検討する役割。
日本から見た「グローバルサウス・シンクタンク同盟」
日本にいる私たちにとっても、この動きは無関係ではありません。グローバルサウス諸国は、エネルギーや食料、製造業のサプライチェーン(供給網)など、多くの分野で日本経済と結びついています。
もしグローバルサウスの政策研究機関が連携を強めれば、国際交渉や開発協力の場で、より一貫した立場や提案が示される可能性があります。それは、日本の外交や企業の海外戦略にとっても、重要な前提条件となりえます。
同盟の議論の方向性を丁寧に追うことは、今後の国際秩序や経済ルールの変化を読み解くうえで、日本の市民やビジネスパーソンにとっても意味のある作業です。
これから注目したいポイント
今回のニュースを踏まえ、今後の動きを追ううえでの視点をいくつか挙げます。
- 同盟の具体的な活動計画や優先分野がどのように示されるか
- 国際機関や既存の協力枠組みと、どのように連携していくのか
- 気候変動やデジタル経済など、グローバルな課題に対してどのような提言を行うのか
- 日本やアジアの研究機関との共同研究や対話が広がるかどうか
国際ニュースを「遠い世界の話」としてではなく、自分たちの暮らしや仕事とつながるテーマとして捉え直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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Reference(s):
Global South Think Tanks Alliance to promote South-South cooperation
cgtn.com








