韓国・尹錫悦大統領の逮捕状、きょう期限 執行権限を警察へ
韓国で弾劾訴追を受けている尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する逮捕状の執行期限が8日に迫るなか、高位公職者の不正を扱う反腐敗機関が、逮捕状の執行を警察に任せる方針を示しました。戒厳令宣言をめぐる内乱罪の捜査は、韓国政治の行方を左右する局面を迎えています。
逮捕状の執行権限、警察に移管へ
韓国の反腐敗機関は8日、弾劾訴追中の尹錫悦大統領に対して発付されている逮捕状について、その執行権限を警察に移す意向を警察側に通知したと明らかにしました。
尹氏に対する逮捕状は、捜査当局の出頭要請に尹氏が複数回応じなかったことを受けて裁判所が発付したもので、有効期限は8日中に切れる見通しです。反腐敗機関の担当者らは、期限までに再び身柄の拘束を試みる可能性があるとされています。
一方、韓国メディア「YTN」によりますと、反腐敗機関は逮捕状の執行期間の延長も8日に裁判所へ求める方針だということです。
尹氏の弁護団は、逮捕状は「違法」で「不当」だと主張し、引き続き法的措置をとる構えを崩していません。司法当局と大統領側の攻防は、今後も法廷や政治の場で続くとみられます。
背景:戒厳令宣言と弾劾訴追
尹氏は、昨年12月3日に戒厳令を宣言したことを受け、内乱罪の疑いで刑事捜査を受けています。戒厳令は、治安維持のため軍が大きな権限を持つ非常措置であり、民主主義制度への影響が大きいとされています。
この戒厳令宣言は韓国社会に衝撃を与え、政治的な批判が高まるなか、昨年12月14日には国会で尹氏の弾劾訴追案が可決されました。その後、訴追案は憲法裁判所に送付され、最大180日間審理される仕組みで、この期間中は大統領の職務権限が停止されることになります。
先週起きた「6時間のにらみ合い」
逮捕状の執行をめぐっては、先週も大きな緊張が走りました。ソウル中心部にある大統領の敷地内で、反腐敗機関の担当者らが尹氏の身柄拘束を試みましたが、大統領警護チームや軍部隊がこれを阻止し、約6時間にわたるにらみ合いとなりました。
結果的に当局は逮捕に踏み切れず、この時点での執行は失敗に終わりました。今回、執行権限を警察に移す判断には、こうした事態を踏まえ、より大きな動員力と現場対応力を持つ組織に任せる狙いもあるとみられます。
今後の焦点:法の支配と政治の緊張
逮捕状の執行期限が迫るなか、延長が認められるかどうか、警察がどのような態勢で臨むのかが今後の大きな焦点となります。尹氏側が「違法」と主張する逮捕状の是非についても、司法手続きを通じて改めて問われることになりそうです。
戒厳令宣言、弾劾訴追、そして弾劾訴追中の大統領の逮捕をめぐる攻防は、韓国における法の支配と権力の抑制がどのように機能しているのかを映し出す象徴的な事例となっています。今後の展開次第では、韓国社会だけでなく、国際社会からの視線も一層集まりそうです。
Reference(s):
Yoon's arrest warrant set to expire Monday, execution handed to police
cgtn.com








